00740_企業の統治秩序構築・組織運営の法務3:企業の内部統制に関する法務課題
内部統制、すなわち「3 従業員に企業が決定した方針に従わせる」ことに関連する法務課題についてです。 内部統制と似たもので、最近よく耳にする経営課題としてコンプライアンス(法令遵守)というものがあります。 内部統制もコンプライアンスもほぼ同じ概念なり経営課題として考えていただいて差し支えありません。 内部統制が「企業の方...
内部統制、すなわち「3 従業員に企業が決定した方針に従わせる」ことに関連する法務課題についてです。 内部統制と似たもので、最近よく耳にする経営課題としてコンプライアンス(法令遵守)というものがあります。 内部統制もコンプライアンスもほぼ同じ概念なり経営課題として考えていただいて差し支えありません。 内部統制が「企業の方...
企業統治のお仕事の実際は、「会社法に基づき、株主総会や取締役会を“仕切る”」ということに尽きるのですが、「“仕切り”が甘かったりすると、ボスが決まらなかったり、会社運営の基本方針が混乱し、会社を揺るがす大きなトラブルに発展する」という意味で、非常に重大な任務であり、担当者は大きなストレスを抱えるようです。 ところで、株...
組織体である企業には、様々な思惑を持った利害関係者が集まります。 株主は株主としての思惑を以て企業に参加しますし、経営者は経営者なりの考えがあります。 一括りに「株主」といっても色々な種類の株主がいます。 株を長期間保有する株主もいれば、「午前中に株式を購入したら午後3時までにはすべて売っ払って株主でなくなる」というト...
法令や定款や規則が定められ、これらのルールが遵守されるようコンプライアンス教育や研修が実施され、ルールの意味と遵守の価値と意義、さらにはルール違反をした場合の制裁措置も含めて、役職員全員きっちり理解しました。 にもかかわらず、内部監査や内部通報を通じて、ルール違反が検知され、不祥事が発覚し、適切な調査の上、違反に対する...
企業であれ軍隊であれPTAであれサークルであれ暴力団であれ、およそ組織というものには、「ルール」と「ルールの実効性を担保する仕組み」というものが必要です。 「ルールなき組織」は組織として維持・継続できません。 ルールがあっても、組織のメンバーが誰もルールを守らなければ、結局は、そのような組織は「ルールなき組織」と化し、...
内部監査や内部通報で、違反の端緒が検出された場合、これをそのまま真に受けて、即違反者を懲戒等すると、これはこれで大きな問題となります。 内部監査については、どんなに慎重に行っても過誤は防げませんし、ましてや、内部通報については見間違いや讒言や足を引っ張るための不当な通報利用、さらには、法令や定款・規則等に違反しない単な...
フィリップ・ジンバルドという心理学者が、匿名状態にある人間の行動特性を調べる実験を行ったそうです。 その結果、「匿名性が保証され、責任が分散されているといった状態におかれた人間は、自己を規制する意識が低くなり、衝動的・非合理的行動が現われ、周囲に感化されやすくなる」という心理学上の理論が導かれたそうです。 これは経験上...
教育・研修についてですが、内部統制やコンプライアンスの教育研修は、一般の学校教育とはまったく異なります。 一般の学校教育が知的水準や教養レベルの向上を目的とするものであり、受講者側の知的能力が問題とされるのに対し、内部統制やコンプライアンスの教育研修の目的は、「(誰でも使える)インフラとしての法制度や仕組」を理解させる...
内部統制あるいはコンプライアンスを進めるために行うべき具体的タスクをみてみます。 内部統制あるいはコンプライアンスを進める上での具体的タスクとしては、1 教育・研修、2 違反の検知、3 違反の調査、4 違反者に対する制裁、5 再発防止策の策定・運用、という各タスクが想定されます。 そして、「5 再発防止策の策定・運用開...
内部統制と似たもので、コンプライアンス(法令遵守)という経営課題もあります。 ざっくりいいますと、内部統制もコンプライアンスもほぼ同じ概念なり経営課題として考えていただいて差し支えありません。 内部統制が「企業の方針」と「企業の実際のオペレーション」の整合性を確保する活動とすると、コンプライアンスは「各種法令」と「企業...