01120_予防対策フェーズ>法務活動・フェーズ3>コンプライアンス法務(フェーズ3B)内部統制システム構築・運用法務>(4)メリット

コンプライアンスが現代企業における必須の経営課題として述べられることが多いようですが、精神論や努力の方向性としての議論はさておき、コンプライアンス法務(内部統制システム構築・運用法務)が営利組織である企業の経営課題として実践される以上、当然ながら「ゴールを明らかにした上で、ゴール達成のために、最小限の犠牲で最大限の効果...

01119_予防対策フェーズ>法務活動・フェーズ3>コンプライアンス法務(フェーズ3B)内部統制システム構築・運用法務>(3)法務遂行上の基本的視点

コンプライアンス法務(内部統制システム構築・運用法務)を実施する前提の問題として、「企業内従業者を企業の法令違反行為に起因する不祥事の危険因子として捉えるべきか否か」ということが問題になります。 平易な表現をすると、性善説(企業内従業者は倫理的に教化することにより企業の法令違反行為に起因する不祥事を行わないとみる)、性...

01118_予防対策フェーズ>法務活動・フェーズ3>コンプライアンス法務(フェーズ3B)内部統制システム構築・運用法務>(2)内部統制の関係

コンプライアンス経営あるいはコンプライアンス法務という概念が本格的に意識され始めたのは、大和銀行ニューヨーク支店の不祥事に関する株主代表訴訟に対する大阪地方裁判所判決(大阪地裁平成12年9月20日判決)が契機といわれています(1987年に発生した東芝機械ココム違反事件に際し、貿易管理法令遵守や輸出管理コンプライアンスと...

01117_予防対策フェーズ>法務活動・フェーズ3>コンプライアンス法務(フェーズB)内部統制システム構築・運用法務>(1)法務の定義及び射程

企業活動において、法令違反等の不祥事を起こすことを防ぐための法務活動、すなわちコンプライアンス法務(内部統制システム構築・運用法務)も、契約法務と並ぶ予防型企業法務の大きな柱となります。 まず、コンプライアンス法務を定義しておく必要があります。 コンプライアンス法務とは、「企業活動が法令を遵守しながら行われることを確保...

01116_予防対策フェーズ>法務活動・フェーズ3>契約法務(フェーズ3A)>(6)公正証書

契約法務(取引法務)の最後として、公正証書について述べておきます。 公正証書とは、一般私人の要請(嘱託といいます)に基づき作成される私的な権利義務等に関する文書ですが、その内容を法律の専門家である公証人が確認し、公証人法に基づき作成する公文書です。 すなわち私人の権利関係等を取扱内容としながら、他方で公文書としての性格...

01115_予防対策フェーズ>法務活動・フェーズ3>契約法務(フェーズ3A)>(5)会計・税務との整合性

法的な観点から契約事故・企業間紛争を防ぐ合意内容としては適正であっても、当該契約締結の結果、会計上、税務上の不都合が生じる場合があります。 例えば、物品販売の場合、委託方式か買取方式かによって売主・買主のどちらが在庫を負担するかが変わってきますし、資産譲渡の価格の決定如何によっては税務上低額譲渡等と認定され、思わぬ課税...

01114_予防対策フェーズ>法務活動・フェーズ3>契約法務(フェーズ3A)>(4)契約書作成法務

法務スタッフが、自らあるいは顧問弁護士(契約法律事務所)に依頼して、契約書を作成することがあります。 契約自由の原則における契約内容決定の自由があるため、「契約内容をどのようなものにするか」という点について決まりや法則はありませんが、解釈をめぐって紛争にならないよう、確定された合意内容が適切に表現されるとともに、紛争が...

01113_予防対策フェーズ>法務活動・フェーズ3>契約法務(フェーズ3A)>(3)契約交渉法務

契約法務(取引法務)には、依頼部門の依頼に応じて、依頼部門の交渉の場に立ち会ったり、あるいは取引相手が指名する交渉担当者との駆け引きをしながら、契約条件や主要な契約条項を確定させる活動(交渉法務)も含まれます。 交渉に関しても、契約自由の原則が働きますので、道義的なものはさておき、法的には、交渉上遵守しなければならない...

01112_予防対策フェーズ>法務活動・フェーズ3>契約法務(フェーズ3A)>(2)契約書の精査

法務スタッフが他部門(依頼部門あるいは原局)から契約書のチェックを求められる場合がありますし、また、弁護士も顧問先企業法務部から「この契約書をチェックしてください」と要請される場合があります。 この「契約をチェックしてくれ」という依頼の趣旨は、一般に以下のような要請と考えられます。  依頼部門の担当者から、契...

01111_予防対策フェーズ>法務活動・フェーズ3>契約法務(フェーズ3A)>(1)契約自由の原則

日本をはじめとした先進諸国では、いずれの国でも契約自由の原則が採用されています。 契約自由の原則とは、各契約主体は、法律の干渉を受けることなく、全てその意思に基づいて自由に契約を締結し、当該契約で規律された法律関係を契約主体間において形成することができるとする原則をいいます。 そして、契約自由の原則は次の内容を含みます...