01102_経営政策・法務戦略構築フェーズ>法務活動・フェーズ2>戦略法務(フェーズ2B)>(3)実態把握が困難な戦略法務
戦略法務は、「競争相手を出し抜く」という外間の悪さから、卑劣・不当である等として社会的非難を受けたり、また「出し抜かれた」既成秩序側からの強い反感を買うというリスクがあります。 このようなことから、アグレッシブな法活動を実践している企業も、正面からこのような指向の活動を推進することを積極的にアピールしません。 すなわち...
戦略法務は、「競争相手を出し抜く」という外間の悪さから、卑劣・不当である等として社会的非難を受けたり、また「出し抜かれた」既成秩序側からの強い反感を買うというリスクがあります。 このようなことから、アグレッシブな法活動を実践している企業も、正面からこのような指向の活動を推進することを積極的にアピールしません。 すなわち...
いわば“あざとい”法律の活用法は、ときに(法律的非難とは別次元の)社会的非難を巻き起こし、全体としての企業価値を低下させたり、無用な敵を増やしてしまって事業運営における有形無形の障害・妨害を発生させたり、と思わぬリスクを生じることがあります。 特に、行政機関による運用不備を突くような法務戦略は、「行政に対してそういう態...
「戦略法務」という法務活動については、論者によって様々な定義が行われているようです。 「戦略法務」を「臨床法務(争訟法務)から予防法務(契約法務)へ」という法務プラクティス発展経緯の延長線上に位置するものと捉え、前述の「経営サポート法務(あるいは意思決定支援法務、企画法務、提言法務ないし提案法務)」の意味に捉える考え方...
事後において株主による責任追及の可能性が大きい経営上の意思決定(言い換えれば、株主の権利等に影響を及ぼす可能性が大きなプロジェクトであるM&Aや特定のファイナンス等)においては、当該意思決定の合法性・合理性が徹底して確保されるべき必要があります。 このような場合、企業経営陣としては、法務サイド(法務セクションや顧問弁護...
前世紀においてもそれなりに企業不祥事が発生しその度に大々的に報道されていましたが、「コンプライアンス」という言葉が取り沙汰されることはありませんでした。 これは、護送船団行政と関係があります。 すなわち、20世紀の時代、企業にとっては、監督官庁こそが、法制定者であり、法執行者であり、紛争解決機関であり、神様であったので...
コンプライアンスという言葉がありますが、21世紀に入って降って湧いたように登場し、その後、事あるごとに使われるようになってきた法務活動における重要なキーワードです。 「コンプライアンス」とは日本語に訳すと「法令遵守」という意味になりますが、法令を守るのはある意味当たり前といえば当たり前です。 ここで、「何故、法令遵守を...
経営サポート法務(あるいは意思決定支援法務、企画法務、提言法務ないし提案法務)とは、企業経営上の重要な意思決定における立案・審議(経営政策や経営意思決定や重要な事業企画の立案・審議)に参加し、企業の意思形成過程に関わる法律業務を指します。 すなわち、経営政策や経営意思決定、重要な事業企画の立案に際して、法的知見を提供し...
最後に、英米法(コモンロー)体系の国によっては、弁護士が依頼者から預かった文書についての絶対的な保秘権(attorney-client privilege)を有している場合があり、当該国で紛議に巻き込まれた場合、文書の保秘という点において絶大な威力を発揮します。 この点において、重要な文書は信用できる現地弁護士の保管と...
企業によっては、英文を取り扱うところもありますが、一般に英文契約等は、そのままの状態で管理される場合がほとんどです。 無論、担当者が英語に堪能であれば特段問題はありません。 しかし、後任者や上司・担当役員等の英語読解力に難があったりすると、契約問題が発生した場合など、社内でのスピーディーなコミュニケーションや対策検討の...
文書に関しては、作成意思を明確にするため、押印が必要な場合があります。 この点、中小企業等で全ての押印を実印(登録印)で処理するところもあるようですが、契約書に押印すべき印鑑には法律上特段規制がなく(偽造等が争われる民事訴訟の場面では立証課題に差が出てきますが)、実印を用いて印影を明かすことにより偽造等のリスクも出てき...