01946_紛争事案を依頼する前の作業

紛争の原因は1つと思われがちですが、ほとんどの紛争は、複数の事象が複雑に絡み合って起こります。 裏を返せば、1つの紛争には複数の事象が存在します(*)。 さて、紛争事案を弁護士に相談する際、依頼者が予め準備するものの1つとして、 「事実関係を時系列で整理する」というものがあります。 「なんだ、そんなことか」と言う依頼者...

01934_予防法務の大切さ_現状総括

プロジェクト責任者が、企業トップに対し、 「現在の状況については結果的にはそこまで悪い状況ではないと考えていますが・・・」 などと前置きしながら報告をする場合、 たいていは、状況は悪化しています。 悪化、すなわち不快な状況にいたるには、 ゲーム空間の構造、論理、秩序、ルールの理解の不全状況認知の不全状況評価の不全状況解...

01932_ビジネス課題を分類し、状況評価・状況解釈について齟齬をなくす重要性

経営者のビジネス課題は多岐にわたります。 ビジネス課題にはそれぞれプロジェクトがあり、各プロジェクトにはそれぞれ打ち合わせやメール・メッセージ等やり取りがあります。 経営者は、ややもすれば、日々の打ち合わせやメール・メッセージ等に埋もれかねません。 だからこそ、経営者は、ビジネス課題をビジネス課題としてしっかり分類する...

01931_弁護士との対話を通じて、状況評価・状況解釈について齟齬をなくす重要性

弁護士との議論や意見交換は、「(弁護士に)言い負かされた」「(弁護士を)論破した」などという営みではありません。 いわば、「対話」とも呼べるものです。 ところで、人には、認識や解釈、評価、保有情報や展開予測などに、それぞれ顕著な個体差があります。 個体差があるゆえに、人の認識や解釈、評価、保有情報や展開予測などに隔たり...

01930_開業プロフェッショナル(開業医、経営弁護士等)における経営問題についての法務・安全保障課題に関する前提リテラシーの実装

「開業プロフェッショナル(開業医、経営弁護士等)」 となって、事業が軌道に乗ったとしましょう。 人によっては、支店(分院)を増やし、人員を増やす経営戦略をとる方もいます。 そんなのあたりまえと、思うかもしれませんが、「支店(分院)経営の事業主体(オーナーシップ)はどちらにあるか」「誰が支店(分院)経営を仕切るか」という...

01927_裁判沙汰になるような戦術における考え方

「戦術は戦略にしたがう」などと言われますが、戦術課題や作戦の方向性は、そもそも、1 状況をどう認知し、どう解釈・評価し、2 どのようなゴールを設定し、3 当該ゴールからバックキャスティングした際に、どういうタスクをデザインするか、という思想に帰着します。 すなわち、戦術課題とは、作戦立案上の、思想・哲学・根源的デザイン...

01926_弁護士に相談するような事案を対処するには

弁護士に相談するような事案の場合、対処選択肢として、次の3つがあげられます。 選択肢1 お金はかかるが専門家(弁護士)に委託し、専門家(弁護士)にゲーム(=案件)を任せる選択肢2 お金をケチって自身でゲーム(=案件)を遂行し、専門家(弁護士)に助言を仰ぐ選択肢3 お金も手間もケチり、アクションを取らずしばらく静観する ...

01925_揉めごとが起こったとき、経営者が最もしてはいけないこと

揉めごとが起こったとき、「戦う」経営者もいれば、「コスパ考えて泣き寝入り」と決断する経営者もいます。 さて、問題なのは、決断を変える経営者です。 たとえば、経営者が「コスパ考えて泣き寝入り」と決断すれば、顧問弁護士としては、その前提で 「緊急性なし」と判断し、何もしません。 ところが、時間がたってから、「やはり、泣き寝...

01924_もめごとが起きたとき、相手とケンカをするには、「感情か、勘定か」の根源的二元対立構図からは逃れられないという現実_その2

戦争をするには(物理的有形力を行使した殴り合い、という意味ではなく、言い分をミエル化・カタチ化・言語化・文書化・フォーマル化して、証拠をくっつけて、事実の真否や、主張の当否を争う、文明的な戦争、という意味です。戦争をおっぱじめる場合もそうですが、「売られたケンカを買う形」で戦争をする場合も含みます)感情VS勘定の根源的...

01923_企業経営者が意識すべき「情報・管理専門家(法務、財務等)」の価値と意味と使い方

「(個人の生業としての)金儲け」は、スタンドプレイでも、できます。 「企業活動、すなわち組織的なビジネス活動」は、チームプレイでないと、できません。 企業活動をするのであれば、「『情報共有・運用プラットフォーム』を前提とした有機的組織活動(=ほっといても自律的・自己増殖的に成長する営み)」が必須です。 そして、この、「...