00693_文書管理の基本その1:原本(オリジナル)と写し(コピー)
裁判手続きにおける適式な証拠とは原則として原本を指します。 写し(コピー)は証拠として信用性がないものとして扱われるリスクがあります。 この取扱には、いろいろな背景や理由があります。 ハードコピーだろうが、PDF等のソフトコピーだろうが、別に証拠としても良さそうな気がしますが、裁判における事実認定に供する以上、偽造や改...
裁判手続きにおける適式な証拠とは原則として原本を指します。 写し(コピー)は証拠として信用性がないものとして扱われるリスクがあります。 この取扱には、いろいろな背景や理由があります。 ハードコピーだろうが、PDF等のソフトコピーだろうが、別に証拠としても良さそうな気がしますが、裁判における事実認定に供する以上、偽造や改...
法務文書とは、特定の具体的事実を立証する力を有することを根源的本質とします。 特定の「事実」であり、評価や解釈ではありません。 ですから、こいつはひどい、あいつは悪い、これは許せない、正義に反する、これは素晴らしい、といった修飾語は、基本的に不要であり、有害なノイズとなります。 もし、どうしても、そういう評価や解釈を叙...
通常の中小中堅企業は、ろくに文書管理、計数管理をやっていません。 もちろん、毎年決算して、納税のための申告をする関係で、もちろん、計数管理は最低限やっているでしょう。 とはいえ、目先の納税課題をクリアするためのやっつけ仕事がほとんどであり、あるいは、節税その他のために、計画的かつ意図的にいろいろな管理をしているかもしれ...
司法・行政の別を問わず、およそ公的手続といわれる場においては、「文書」こそがモノをいいますので、事実や状況を適切な文書で適切に記録することは、有事において圧倒的な強さを発揮することは言うまでもありません。 このことに加えて、経営上の積極的価値もあり、経営管理上も大いに有益性を発揮します。 事業活動の記録を文書で適正に残...
有事の状況において、企業の正当性を立証しうる証拠が発見できず、長時間のドキュメントマイニング(資料発掘)の結果、ようやく重要な証拠書類が見つかり、手続の終盤に突如提出すると、裁判官や審判官は不信感をもちます。 それ以前、心証をくるくる変える必要が生じ、訴訟経済や思考経済を壊滅的に狂わされ、大いな迷惑を感じ、この反感やこ...
法務部が行う文書管理業務(ドキュメンテーション)としては、文書起案(ドラフティング)、文書閲読(レビュー)文書校正(リバイズ)文書完成・印紙貼付・調印(ファイナライズ)文書編綴(ファイリング)、文書保管・管理、文書開示要求への対処、文書探索(マイニング)文書利用・証拠提出・返還処理、文書廃棄、といった各作業を意味します...
法務担当者が業務で使う法令情報や、法務知識は、専門用語が多く、しかも、簡単な概念すら「霞が関言葉や霞が関文学」によって不必要に難解に表現されています。 収集したり、アップデートとしたこれら法令情報や法務知識をどのように理解し、整理し、管理すべきでしょうか? 情報には、いくつか段階的種別が存在します。 データ、ナレジ、リ...
法律の無知や無理解は、法的リスクの正しい認識・解釈を阻害します。 企業経営者のほとんどは、法律について絶望的に無知であり、無理解です。 取締役の職責は、読んで字の如しで、「法令に基づいて、会社の運営を取り締まる専門家」であり、本当は、法令精通義務というものが観念されるべきなのですが、現行の会社法制度としては、取締役は、...
法務担当者として、法令動向や規制環境の調査という業務を遂行する必要があります。 そして、企業を取り巻く法的リスク状況を正確かつ迅速に把握するために、常に業界全体の問題意識や業界内の法務対策水準を把握しておくべき必要があります。 もちろん、新聞等で動向把握をすることも重要ですが、世の中、大事なことほど新聞には載っていませ...
企業法務の仕事の大半は、調査と整理と管理です。 調べたり(調査)、調べた結果を文書化して整理したり(整理)、プロジェクト管理や外注管理や交渉(社内交渉や対外交渉)といった形で制御対象への働きかけ(管理・制御)です。 もちろん、その契機として、法務サービスの起点、すなわち法的リスクを探し出し、法務サービスを介入するような...