01577_企業法務ケーススタディ(No.0361):治療院経営者のための法務ケーススタディ(1)_「過激で強烈な施術」を行うなら、医学的初見を前提にすべき
======================================== 本ケーススタディ、治療院経営者のためのケーススタディでは、企業法務というにはやや趣がことなりますが、治療院向けの雑誌(「ひーりんぐマガジン」、特定非営利活動法人日本手技療法協会刊)の依頼で執筆しました、法務啓発記事である、「“池井毛(いけ...
======================================== 本ケーススタディ、治療院経営者のためのケーススタディでは、企業法務というにはやや趣がことなりますが、治療院向けの雑誌(「ひーりんぐマガジン」、特定非営利活動法人日本手技療法協会刊)の依頼で執筆しました、法務啓発記事である、「“池井毛(いけ...
1 労働法、みんなで無視すりゃ怖くない? 企業活動に必須の経営資源は、ヒト、モノ、カネ、チエなどといわれますが、「ヒト」、すなわち、「労働者」という経営資源は、これらの筆頭に数えられるくらい重要なものです。 他方、企業経営者にとって、もっとも知識がないのも、労働取引に関するルール、すなわち労働関係法規です。 これにはき...
生身の人間の場合、半人前の人間、すなわち「未成年」は、法による手厚い保護を受け、「ちょっとタンマ」「やっぱ、アレ、キャンセル」といった得手勝手な振る舞いが許されます。 このことは、企業の場合にもあてはまるのでしょうか? よく、自分の能力を勘違いして、サラリーマンを辞めて、いきなり会社を起こしたりする方がいます。 こうい...
人間の場合、新生児は非常に未熟な状態で生まれてきますし、生まれた後も大人になるまで、周りがいろいろと世話を焼いてやらなければなりません。 このように実生活において、子供が大人による保護の対象となっているのと同様、法的な意味においても、よちよち歩きの赤ん坊や幼児、学生等の「未成年者」については、保護の対象とされています。...
1 「企業は永遠の生命を持つ」という理論的前提 「ゴーイングコンサーン(going concern)」という言葉を聞かれた方がいらっしゃるかと思います。 これは、企業会計上の用語で「企業が将来に渡って無期限が事業を継続する」との理論的前提をいいます。 要するに、「企業は永遠の生命をもち、決して廃業や解散・清算などをしな...
株式会社と言えば、世間では、「公器」などといわれ、信用があるように思われているようですが、見てきた通り、会社とは法律上のテクニックとして作られた幽霊のようなバーチャル人間にすぎず、しかも、会社にかかわる関係者全員、責任を巧妙に回避できるようになっています。 とはいえ、株式会社は資本主義社会における重要なプレーヤーとして...
1 ツッコミその1:「会社が倒産すると社長も仲良く破産することがあるぞ」 前稿で述べたように「株式会社においては、オーナーも、社長も、経営幹部も無責任」という趣旨の話をすると、まず、「でも、中小企業が倒産すると、社長も一緒に破産することがあるでしょ」という1つ目のツッコミが入ります。 まず、このツッコミについて検証した...
株式会社は「法人」の代表選手ですが、法人というのは、法務局備え置きの登記簿上でしか確認できない幽霊のような存在に過ぎず、お情けで法律上の人格を特別に認めてあげているものです。 そもそも「法人」とは、フツーの人間と違い、法律上のフィクションで人として扱うバーチャル人間のことをいいます。 とはいえ、ご承知のとおり、現代経済...
「株式会社の株主は無責任」なんて言い方をすると、「そりゃ企業のオーナーである株主はそうかもしれないが、社長や経営幹部はそれなりの責任があるでしょ」なんていわれそうです。 しかしながら、ごく一部の例外的な場合を除き、社長や経営幹部、すなわち会社の取締役といわれる方についても、原則として、経営の失敗に関しては法的には無答責...
株式会社制度に関して、立派な学者の先生が書いた理論的な説明された文章を探してみます。 すると、こんなことが書いてあります。 曰く、「株式会社とは、社会に散在する大衆資本を結集し、大規模経営をなすことを目的とするものである。かかる目的を達成するためには、多数の者が容易に出資し参加できる体制が必要である。そこで会社法は、株...