01611_企業法務部員として知っておくべきM&Aプロジェクト(2)_M&Aとは「買い物」に過ぎない(「企業」を対象とする「特殊な買い物」)

M&Aとは、企業そのものを取引対象とする売買、すなわち「買い物」の一種ということです。 普通の取引対象といえば、ヒト、モノ、カネ、ノウハウといった形で、個別経営資源毎にバラバラで調達します。 他方で、「これをいちいちやっていると面倒くさくてしょうがない。ヒト・モノ・カネ・ノウハウが統合的にシステマチックに合体して動いて...

01610_企業法務部員として知っておくべきM&Aプロジェクト(1)_言葉こそよく聞くものの、誰もよくわかっておらず、知ったかぶりのまま迂闊に手を出すと大やけどを負う、「難易度の高いビジネスプロジェクト」としてのM&A

最近、大企業のみならず中小企業等においてさえよく耳にするようになったM&Aですが、 「意識高い系」の知ったかぶりのビジネスマンは、「エムアンドエー」といわず、「エムエー」というようです。 まあ、たしかに、英語風に発音すると、「エム、ンエー」みたいに聞こえますので、間違いはないのですが。 このM&Aですが...

01609_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(12)_「海外進出を成功させるための人材」に欠如した中小企業が採るべき代替戦略

「自分が海外に行くわけにはいかないし、自分の分身として責任をもって海外で一旗挙げてくれるようなスキルと意思をもった人材にも恵まれない中小企業」が、最後には、「ああ、どうしよう、我が社は海外進出できない。どうしよう」と嘆息することが多い、という実情が存在します。 では、そんな中小企業として、海外進出プロジェクトについて、...

01608_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(11)_中堅中小企業が海外進出を成功させるには、オーナー経営者自らが直接乗り込むほかない

「海外進出という、もともと勝ち目の少ないアウェー戦を戦い抜くには、ラスボス(ゲームの最後に登場する、最強のボスキャラクター)が、当初から陣頭に立って、真剣に取り組む姿勢が絶対必要であり、そのことは歴史上証明された事実でもある」ということを申し上げました。 そして、逆に、「大将が、ラクをして、最前線や現場に出ることを忌避...

01607_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(10)_中堅中小企業が海外進出を成功させるには、オーナー経営者自らが直接乗り込むほかない

「目的があいまいで、考えも甘い中小企業が、アジア等の海外進出をおっ始めても、相当な確率で失敗して悲惨な状況に陥り、撤退もままならない状態に陥る」という典型的な事例について、悲惨な状況に至るまでの詳細なメカニズムは、すでに冷静かつ合理的な観点で分析させていただきました。 逆に、海外進出成功、というか「海外進出をまともなビ...

01606_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(9)_海外進出に失敗する企業にみられる「必敗の方程式」ないし「敗北のスパイラル」

海外進出成功企業の要素として、・海外進出目的が合理的に設計されていて、かつ明確に意識されており、・目的を実現するための基本的なタスクイメージもしっかりと具体化されており、・各タスクを実践する人材スペックが明瞭であり、・当該人材を発掘・発見・調達でき、・当該人材が遺憾なくスキルを発揮できるような物的環境(予算や報酬やイン...

01605_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(8)_海外進出に成功する企業の手法その4_海外進出成功企業の戦略・まとめ

海外進出に成功する企業においては、登用されるリーダー(責任者)のスペックにおいて、共通する要素があります。 そして、その前提として、リーダー(責任者)が果たすべきタスクについて明確かつ具体的なデザインが先行しています。 さらにいえば、明確かつ具体的なタスク・デザインのための必須の先行ないし前置課題として、進出目的が明確...

01604_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(7)_海外進出に成功する企業の手法その3_「『海外進出』という難事を成し遂げるリーダー」の人材スペックデザイン

(「海外の国や人々や各団体と仲良くなって、国際交流する」などといった活動とは真逆の、)「国内事業展開より数倍、数十倍困難な海外進出を経済的に成功させる」ための各タスクが明確になれば、次に、このような「極めて達成困難な各タスク」を任せることのできるリーダー(責任者)の人材スペックが整理され、明確になってきます。 すなわち...

01603_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(6)_海外進出に成功する企業の手法その2_「『海外進出』という難事を成し遂げるリーダー」が遂行すべきタスクデザイン

「海外進出に成功する企業」は、まず、非常にシビアな功利的メンタリティーにもとづいて「エゲツナイまでに経済合理性に適った進出目的」を設定・構築し、次に、「当該目的(それこそ、平等な国際社会や差別なき世界の実現を目指すようなヒューマニストが聞いたら、その場で卒倒しそうな、エグいまでに経済合理性を徹底した進出目的)をしびれる...

01602_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(5)_海外進出に成功する企業の手法その1_「海外進出の真の目的」の設定

具体的に、アジア進出に成功する企業は、どのようなビヘイビアで、その目的(具体的な言葉にすると、やや問題を生じかねないので、あえて言葉にしませんが、植民地時代の欧米列強諸国の企業の進出目的ないし動機とほぼ近似するようなもの、と述べるにとどめます)を達成するのでしょうか。 アジアに進出するのは、経済的メリット、それも「目ま...