00244_性悪説に立った契約書設計
今どきの契約書において、カネを払う側は、取引相手を「信頼に足り得る取引先」としてではなく、「契約書で縛っておかないと、あらゆる悪さをする危険のある、信頼できない奴」としたうえで、性悪説に立った契約書を取り交わし、厳格な法的管理を実行することがトレンドです。 「先生、信頼に足る適正な関係を構築するために必要な、関係構築哲...
今どきの契約書において、カネを払う側は、取引相手を「信頼に足り得る取引先」としてではなく、「契約書で縛っておかないと、あらゆる悪さをする危険のある、信頼できない奴」としたうえで、性悪説に立った契約書を取り交わし、厳格な法的管理を実行することがトレンドです。 「先生、信頼に足る適正な関係を構築するために必要な、関係構築哲...
民商事法の世界では、契約自由の原則という理屈があります。 これは、どのような契約を締結するかは当事者間の自由であり、公序良俗に違反しない限り、裁判官が理解して判決書ける程度に明確な条項を取り決めてあれば、どんな契約上条項も法的に有効なものとして取り扱う、という原則です。 逆に、契約相手を漫然と信頼して、本来契約内容にし...
国際契約においては、お互い仲裁地を譲らないことが多いです。 これによって、国際取引が暗礁に乗り上げてしまうことがあります。 無論、どちらかが契約交渉上に有利な地位を有していれば、力関係を通じて解決されます。 すなわち、強者が弱者に「契約条件についてオレの言うこときけないなら、契約はヤメだ」と要求すれば済む話です。 しか...
日本国内の会社同士の取引なんかですと、ある程度中味のしっかりした契約書を取り交わし、日常のコミュニケーションがしっかりしている限り、トラブルが裁判に発展するなんてことはありません。 とはいえ、いざ裁判になった場合、弁護士として一番気になるのは裁判管轄です。 サッカーや野球の場合、「試合の場所がホーム(当地)であるかアウ...
売掛で商品を卸すということは、代金相当のカネを貸すのと同じです。 身なりや話しぶりだけで、いきなり新規取引先に売掛で商品を販売するような、物を知らない、世間を知らないベンチャー企業を見受けることがありますが、これは、見ず知らずの人に担保もなしにカネを貸したのと同じくらいアホなものだったということです。 代金引換で売り渡...
資本主義社会においては、カネを持ってるヤツ、カネを出したヤツが一番エラい、というのがシンプルなルールです。 貧乏な芸術家に、シビれるくらいの大金を出して、絵画や彫刻を依頼して、作品の制作を委託した。カネに困っていた芸術家は、欣喜雀躍して、ひれ伏せんばかりに、制作を快諾した。 では、制作を委託した側は、出来上がった絵画や...
大工さんに家を造ってもらった場合、お金を払えば、当然ながら、出来上がった家は施主の所有となります。 「出来上がった家の所有権は代金支払と同時に施主に移転する」みたいなアホな条項を逐一契約書に記載する必要もありませんし、そんな当たり前なことが契約書に書かれていないことを盾にとって、大工さんが、「施主がこの家の所有者だなん...
パクリ商品が販売された場合、もし、自社商品を意匠登録していれば、侵害の停止や予防のための措置、損害賠償請求に加え、謝罪広告等も求められます。 とはいえ、自動車や家電等であれば別ですが、玩具や雑貨や文房具といった廉価な製品を全て意匠登録するのは現実的でありません。 「下手な鉄砲」を数打って市場の反応をみてみる、という戦略...
法務を「サービス」としてデザインする観点でこれまでのトレンドを沿革として俯瞰しますと、「法務活動」として社内から期待されているサービスは、企業法務黎明期とも言える昭和時代は紛争法務・事件ないし事故処理法務に限定されていました。 といっても、実際、法務部員が裁判の現場で訴訟代理人として活動するのではなく、もっぱら、軍監(...
たまに、銀座や赤坂、六本木、赤坂、渋谷、新宿等の「新規開店が困難な超人気スポットの路面の賃借店舗」が、店舗買収、店舗M&A案件等として、ブローカーやM&Aアドバイザー等を介して案件持ち込みされる場合があります。 出店困難地域、掘り出し物、路面でなかなか出てこない案件、ホールドは5日が限界、3日以内に手付を等のセールスト...