00538_訴訟戦略の組み立て方:現実的なゴールの設定

訴訟戦略を立てるには、現実的なゴール設定が必要です。 どんなに緻密な戦略もゴールの設定を間違えてしまうと、あり得ないゴールを追い求めて無駄で非効率なことを永遠に続ける結果に終わります。 例えば、退職した従業員が独立して競業行為を始めた場合などでは、「ノウハウや顧客リストの使用や従業員の引抜き問題について、従業員側が確立...

00535_辞めて競業しそうな人間に「鈴をつける」ための手法

有能な人間を自社で囲い込む方法のひとつに、彼(彼女)を取締役に選任してしまうという裏技があります。 取締役になると、会社との関係は、労働基準法でなく、商法により規律されることになります。 そして、取締役は、会社に対して、「善管注意義務」「忠実義務」という非常に重い責任を負うことになり、これに違反すると会社法違反として損...

00534_辞めそうな気配の従業員に対して、土壇場で、何とか競業禁止や守秘を約束させるコツ

土壇場で競業禁止や守秘を約束させるコツについて、考えてみます。 退職の際には、給料の精算や退職金の支払いの問題が発生しますので、ここが契約を交わす最後のチャンスになります。 辞めそうな従業員との契約が労働契約の場合、すでに法律上明確に発生している給与支払いを強引に留保すると、労働基準法の全額払原則との問題が生じますが、...

00533_いつ守秘義務や競業禁止を記した誓約書を徴求したり契約書を取り交わすべきか?

守秘義務や競業禁止を記した誓約書を徴求したり契約書を取り交わすのは、早ければ早い方がいいです。 可能であれば、試用期間開始時に徴求あるいは取り交わしをし、かつ、署名拒否等をした場合に本採用拒否にできるよう、採用内定時に、その旨告知しておいた方が安全でしょう。 採用時(試用期間開始時)のタイミングを逃した場合ですが、早け...

00532_営業秘密を法的に保護するための機密管理体制構築のポイント

ノウハウ等の会社の機密をきちんと管理する上で、以上のように従業員に守秘義務を課しただけでは不十分となる可能性があります。  すなわち、営業秘密については、その会社の機密管理体制が問われるため、この条項を盛り込むのを機に、機密管理体制の構築も図るのがいいでしょう。  そもそも機密情報というのは、顧客データであれ何であれ、...

00531_守秘義務条項を作る際の注意点

守秘義務条項については、機密の特定が問題になります。 単に「秘密の持ち出し禁止」といっただけではあまりに漠然としていて当該条項の法的有効性に疑義が出てきます。 一例を示すと、 1 事業資料及び財務資料 : 事業計画書、事業提案書、営業計画書、営業企画書、財務諸表及び経理資料、人事等に関する情報(従業員の地位、職責、住所...

00530_競業禁止条項を作る際の注意点

競業禁止条項を作る際の注意点として挙げられるのは、地理的範囲や、業態、期間を限定することが重要です。 「どこであろうと、永遠におまえはこの商売に関わってはいけない」なんて内容は、職業選択の自由を奪うものであり、公序良俗に反して、無効と判断される可能性が大きいからです。 ですから、「東京都内で向こう1年間はダメ」とか「弊...

00521_ベンチャー企業を立ち上げる際、統治秩序構築上、一人株主による独裁・ワンマン体制が推奨される理由

起業する際、友人に出資してもらい、一緒に会社を立ち上げる方や、また、友人を取締役に迎えたり、果ては、共同代表体制を取られる方がいます。 しかし、想定外に儲かった場合でも、想定外に会社が潰れそうになった場合でも、儲けの分配を巡る紛争や、責任のなすりつけあいのトラブルなど、醜い紛争に発展することが結構な割合で発生します。 ...

00520_消費者に対する重大事故が発生した場合、経営者としての弁解・謝罪メッセージの設計・構築方法

消費者に対する重大事故が発生した場合、経営者はどのように申し開きをするべきでしょうか。 経営者が考えなければならないのは、消費者の信頼を失わないことと、必要以上に法的責任を負担しないことです。 多くの事故は「過失」によって生じます。 法律は、一定の例外を除いて、「過失」によって生じた事故についての責任は負担すべきとして...

00519_賃借人が破産に至った場合、賃貸人が破産を理由に解除することは可能か?

賃借人が破産に至った場合、賃貸人は、賃料の支払いが見込めないことから解約を申し込めるでしょうか。 この点、旧民法には、賃借人の破産に基づき解約申入れが可能と読める条文がありましたが、破産法の改正に伴い廃止され、現在では、賃貸借契約については、破産管財人のみしか解除できないといった立て付けとなっています(破産法53条1項...