00341_個人情報保護における侵害論と損害論:たとえ重篤な違法行為をしても、損害がなければ賠償義務は生じない

個人情報は、個人情報保護法により法律上保護されるべき権利であることが明記されているところ、これを違法に第三者に売り渡しますと、当該行為者は権利侵害行為を行ったことになります。 そして、この行為者が所属する企業についても、個人情報保護法に基づく監督義務違反による社固有の不法行為(民法709条)として、あるいは使用者として...

00317_「契約上の地位の譲渡を、相手の承諾なく行う」ことを可能とする、戦略的手法

契約上の地位の譲渡については、一般に他方当事者の承諾が必要とされており、基本的には、勝手に契約上の地位を第三者に売ることは困難です。 しかしながら、方法を工夫すれば、承諾なくして、契約上の地位を売却することは可能です。 例えば、契約を引き受けるための100%出資会社(子会社)を設立し、契約を締結します。 そして、契約が...

00315_課徴金についての審判手続開始決定通知書が来た場合、おとなしく受諾答弁すべきか、無駄とわかっていても悪あがきして争っておくべきか?

金融庁は、有価証券報告書に虚偽記載があったとして、株式会社IHIに対し、2008(平成20)年6月に審判手続き開始決定をしました。 課徴金についての審判手続開始決定通知書が金融庁長官より発出され、これを受けた IHIは、審判手続きで争わず、法令違反事実や納付すべき課徴金額を認める答弁書を提出したことから、金融庁は同年7...

00310_反社会的勢力にまとわりつかれた状況における、企業ないし取締役個人としての対処法

ある株式公開企業が反社会的勢力により「株付け」され、これをきっかけとして、総会対策名目で接点を作ってしまい、その後は、「指示に従わないと生命に関わる脅威」をちらつかせ、言うなりになるよう、恐喝が始まったケースを考えます。 そもそも、企業が株式を公開している以上、自社株式が誰の手に渡ろうが、会社にとっては無関係な話です。...

00304_企業活動を妨害する行政指導への対処テクニック

ビジネスを進める上で、行政から必要な許認可を取得するため申請や届出を行う場合があります。 例えば、ある企業が、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(以下、「建設リサイクル法」といいます)21条に基づき、ある県に解体工事業者の登録申請を行ったしましょう。 申請があった場合、県側は、申請書の記載不備の有無等の形式的審...

00301_価格引き上げ追随行為のカルテル認定リスク

独禁法が禁止しているカルテルは、事業者間の「協定」であり、何らかの話し合いが想定されています。 逆に言えば、価格引き上げ追随行為、すなわち、「話し合いが始まってすぐに逃げ出し、協定自体に参加せず、同業者が実施したカルテルに一方的に便乗する行為」は問題なさそうにも見えます。 しかしながら、商品価格の協調的価格引上げにつき...

00299_メーカーによる「専門販売員による対面販売義務づけ」措置の、独禁法違反リスク

メーカーが流通価格を制御する方法として、量販店や格安店に卸さない、卸させないという方法や、販売価格や再販売価格を守らせる方法(これに違反したら商品を供給しないというペナルティが課せられる)等がありますが、こういうダイレクトな方法だけでなく、もっと、ソフトでスマートでエレガントな方法も考えられてきました。 すなわち、販売...

00297_国内で特許取得されていなければ、海外の特許はパクリ放題

ある国で取得された特許権は、登録等を行って別途権利化の手続を取らない限り、他国では特許権としての効力が認められません(特許権における属地主義の原則)。 したがって、国内における登録をしていない、単に海外で登録されただけの特許権は、パクリ放題ということになります。 この点、米国特許法(271条(b)項及び283条)では、...

00294_企業がうっかりやってしまいがちな、みなし公務員への贈賄罪

刑法198条は、「賄賂を供与し、またはその申込みもしくはその約束をした者は、3年以下の懲役または250万円以下の罰金に処する」と規定し、公務員に公権力の行使に関して何らかの便宜を図ってもらうために金品などを提供したりする行為を「贈賄罪」として禁止しています。 このような規定が置かれているのは、公務員がその職務に関して金...

00292_特定商取引法の適用を受けなければやりたい放題か?

特定商取引法の適用を受けない業種の場合、面倒な書面交付は不要、クーリングオフも適用なし、さらには再勧誘もOK、など「何でもアリ」ということになるのでしょうか? 答えはNOです。 特定商取引法の適用対象は、法律の名称のとおり、「特定」の商品・役務に限定されておりますが、この適用を受けない場合であっても、B2Cビジネスを広...