01622_企業法務部員として知っておくべきM&Aプロジェクト(13)_M&Aプロジェクトを成功させるためのポイントその8_(C)M&Aプロジェクトの全体的な戦略の合理性(ⅳ)_(c)正しい目的の設定

おそらく、皆さんは、学校の先生や、お父さんお母さんから、「努力は尊い。結果が全てではない。努力はいつか報われる。失敗をおそれるな」といった類の話を聞いて育ったかもしれません。 しかし、これらは、ビジネスやプロジェクトマネジメントの世界(M&Aは、ビジネスの世界における、非常に高度で知的で失敗の多発するリスキーなプロジェ...

01621_企業法務部員として知っておくべきM&Aプロジェクト(12)_M&Aプロジェクトを成功させるためのポイントその8_(C)M&Aプロジェクトの全体的な戦略の合理性(ⅲ)_(b)自分が置かれた客観的状況や環境を正しく認識する

自分のおかれた状況と、現実と、改善可能な範囲や相場観を知ることが、戦略的な思考の第一歩です。 「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない」ユリウス・カエサルが語ったとされる名言です。 「偏見等によって認知がゆがんでしまい、自分のおかれた状況が理解・認識できない」...

01620_企業法務部員として知っておくべきM&Aプロジェクト(11)_M&Aプロジェクトを成功させるためのポイントその7_(C)M&Aプロジェクトの全体的な戦略の合理性(ⅱ)_(a)正しい戦略リテラシーを実装する

学校教育では、「努力は尊い。結果がすべてではない。努力はいつか報われる。失敗をおそれるな。とにかく我武者羅に突き進め。考えるな、感じろ。熱いハートにしたがえ。ダメでも次がある」という趣旨のリテラシーが洗脳(そもそも学校教育というのは、未熟の脳に特定の思想や価値観を植えつけるものであり、社会的なコンセンサスを背景にした、...

01619_企業法務部員として知っておくべきM&Aプロジェクト(10)_M&Aプロジェクトを成功させるためのポイントその6_(C)M&Aプロジェクトの全体的な戦略の合理性(ⅰ)_総論

「戦略が大事だ」「戦略的に考えよう」「チミには戦略というものがないのかね(怒)」「ウチの上司はバカで、戦略センスとかナッスィングで、ホント、困っちゃうよ~」とかなんとか、という形で、この「戦略」という言葉、本当に巷でよく耳にします。 しかし、また、この「戦略」という言葉ほど、曖昧で、無内容で、誤解されているものはありま...

01618_企業法務部員として知っておくべきM&Aプロジェクト(9)_M&Aプロジェクトを成功させるためのポイントその5_(B)PMI(ポストマージャーインテグレーション。M&A後の統合実務)による円滑な経営統合作業(ⅲ)

01617に引き続き、「(B)PMI(ポストマージャーインテグレーション。M&A後の統合実務)による円滑な経営統合作業」に関する日本企業の失敗やしくじりのメカニズムを解説させていただきます。 06167では、M&Aを結婚になぞらえながら、「結婚が、結婚後の生活について現実的な生活設計がないまま、若気と霊感の赴くまま、ノ...

01617_企業法務部員として知っておくべきM&Aプロジェクト(8)_M&Aプロジェクトを成功させるためのポイントその4_(B)PMI(ポストマージャーインテグレーション。M&A後の統合実務)による円滑な経営統合作業(ⅱ)

引き続き、「(B)PMI(ポストマージャーインテグレーション。M&A後の統合実務)による円滑な経営統合作業」に関する日本企業の失敗やしくじりのメカニズムを解説させていただきます。 よく、芸能人が、出会ってまもなく結婚に至る、という例をみかけることがあります。 いわゆるスピード婚といわれるものです。 中には、すでに妊娠し...

01616_企業法務部員として知っておくべきM&Aプロジェクト(7)_M&Aプロジェクトを成功させるためのポイントその3_(B)PMI(ポストマージャーインテグレーション。M&A後の統合実務)による円滑な経営統合作業(ⅰ)

まず、「(B)PMI(ポストマージャーインテグレーション。M&A後の統合実務)による円滑な経営統合作業」の失敗事例やしくじり話といった、残念な状況をお話したいと思います。 M&Aは突き詰めれば単なる「買い物」であるということができますが、本稿においては、「人生におけるそこそこ重要な決断で、かつ決断し、セレモニー自体も大...

01615_企業法務部員として知っておくべきM&Aプロジェクト(6)_M&Aプロジェクトを成功させるためのポイントその2_(A)現実的な投資回収シナリオが機能する適正な買収価格あるいはこれを達成するためのハードな交渉

まず、「(A)現実的な投資回収シナリオが機能する適正な買収価格あるいはこれを達成するためのハードな交渉」です。 M&Aは、いってみれば、買い物と同じです。 専業主婦が、大根や肉や魚を買うのと大差ありません。 とにかく、「良い物を安く」というのが買い物における賢い戦略です。 ところがM&Aを行うほとんどの...

01614_企業法務部員として知っておくべきM&Aプロジェクト(5)_M&Aプロジェクトを成功させるためのポイントその1_概説

1989年に行われたソニーのコロンビア・ピクチャーズ・エンターテイメントをターゲットとするM&A(約5000億円で買収するも業績は振るわず) 2002年5月ころから開始されたウォルマートの西友をターゲットとするM&A(買収価額は非公表ながら、業績低迷) 2003年10月17日に完了したテスコのシートゥー...

01613_企業法務部員として知っておくべきM&Aプロジェクト(4)_単なる「買い物」に過ぎないM&Aがモメる状況・経緯

1 「究極の一品モノ」でオーナーの「愛着」が半端ない「売買対象物としての『企業』」 企業は、そこらへんの市場に「日用品」として転がっているわけではなく、経営者が丹精込めて作り上げ、育て上げた、「究極の一品モノ」です。 当然ながら、手放す方は、愛着がありますし、ちょっとやそっとでは手放してくれません。 絵画や彫刻などの美...