00555_取締役が、「異議を留めるべき、冒険的で危険なプロジェクト」が取締役会に上程された場合に異議を留めなかった場合のリスク
会社法429条には「役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う」とあります。 取締役 が重大な過失に基づき、「本来であれば反対すべきような経済的合理性を欠如した事業投資」に明示あるいは黙示により賛成したことにより、会社が倒産し、債権者...
会社法429条には「役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う」とあります。 取締役 が重大な過失に基づき、「本来であれば反対すべきような経済的合理性を欠如した事業投資」に明示あるいは黙示により賛成したことにより、会社が倒産し、債権者...
「三六計逃げるに如かず」といいますが、無謀な事業計画が浮上した場合、あれやこれや社内にとどまってがんばるより、辞めてしまうという方法があります。 「辞めてしまうと、せっかくもらった捨て縁にありつけない」という思いもあるかもしれませんが、ここはリスクとメリットのバランスの問題です。 さらにいえば、取締役は辞任しておいて、...
責任が大きく、リスクが高い社外取締役としてではなく、会社の経営に関与するためのエンゲージ方法としては、コンサルティングや商品企画等の委託契約を発注してもらい、助言等を行いその対価を得るという形が考えられます。 「社外役員」というポスト就任の誘いは魅力的ですが、うっかり乗ってしまうと、大きなリスクと責任が生じます。 社外...
会社の重要な意思決定をする際は取締役会決議で決めるものとされていますが、反対であればその旨きっちりと議事録に残しておくことが重要です。 過大な投資をしたり、アホなプロジェクトを立ち上げたり、骨董を買ったり、愛人の会社に大口発注したり、なんて話が出たときに、「そんなのイケナイよ」と反対したものの、「いいじゃん」「大丈夫だ...
取締役が迷惑をかけるのは会社だけではありません。 取締役が放漫経営したことにより、取引先や顧客や株主等の外部の第三者に損害を与えることだってあります。 そういう場合、取締役は当該外部の第三者からも損害賠償請求を受けることになります。 ちなみに、報酬一定年数分を上限として制限することができるということをご存じ...
「会社で一番エライのは誰ですか?」というと、たいてい「社長」とか「会長」とかの答えが返ってきますが、会社で一番エライのは代表取締役や取締役ではありません。 会社で一番エライのは会社の株式を持つ所有者たる株主であり、株主の意思決定機関である株主総会です。 代表取締役とか取締役ってエラそうに見えますが、株主総会で選ばれなけ...
会社の代表取締役って独裁者のイメージがありますが、実は、取締役の選挙によって選ばれているに過ぎません。 ですから、大昔、某有名デパート会社であったように(最近では、某大手通信機器メーカーや、某超大手自動車会社でもあります)、ワンマン社長がある日突然解任されることだってあります。 なお、最近では、執行役制度や委員会制度と...
会社の運営機関は、よく国の政治機構にたとえられます。 日本の国の政治システムはなかなかわかりにくいですが、法律的にとらえると実に単純です。 すなわち、日本の政治は、 国民が自分の意志を代弁してくれる代表(国会議員)を選び その選んだ代表があつまる会議体(国会)が多数決で国の代表(内閣総理大臣)や国の運営の重要なルール(...
会社の種類ですが、会社には4つの種類があります。 合名会社、合資会社、合同会社、そして株式会社です。 みなさん、これらの違いってわかります? これらの違いを説明するには「有限責任」「無限責任」というものを理解する必要があります。 会社が倒産した場合に、出資者が出資した金額を損してしまうのは当然として、それ以上に、債権者...
1 事例「株式会社アキ代にオマカセ!(以下、「アキオマ社」)」は、株式の100パーセントを和田アキ代が所有する人材派遣会社である。アキオマ社には和田アキ代自身は取締役に名を連ねていない。アキ代は、アキオマ社の社主として、いわば院政のかたちで自社を牛耳っているのであり、アキオマ社はアキ代が全権を掌握する典型的なオーナー会...