00879_M&Aの基本6:M&Aを成功させるために必要なスキル(3)合理的に戦略を立てて、合理的かつ戦略的に実施する

M&Aという業務課題は、「正解とやり方がわかっていて、経験さえあれば誰がやっても同じ結果が期待できる、陳腐なルーティン」ではなく、「正解がなく、定石も不明で、誰も経験がない、未知のプロジェクト」というべきものです。 買うべきか買うのを避けたほうがいいのか、買うにしてもいくらで買うべきか、目の前の企業の適正価格はいくらか...

00878_M&Aの基本5:M&Aを成功させるために必要なスキル(2)PMI(ポストマージャーインテグレーション。M&A後の統合実務)による円滑な経営統合作業

M&Aの成功のためには、 1 「現実的な投資回収シナリオが機能する適正な買収予算」と「予算内の買収を実現するためのハードな交渉」、2 PMI(ポストマージャーインテグレーション。M&A後の統合実務)による円滑な経営統合作業、3 全体的な戦略の合理性、 のすべてが必要です。 しかし、これらはいずれも日本企業の“不得意中の...

00877_M&Aの基本4:M&Aを成功させるために必要なスキル(1)「現実的な投資回収シナリオが機能する適正な買収予算」と「予算内の買収を実現するためのハードな交渉」

M&Aの成功のためには、 1 「現実的な投資回収シナリオが機能する適正な買収予算」と「予算内の買収を実現するためのハードな交渉」2 PMI(ポストマージャーインテグレーション。M&A後の統合実務)による円滑な経営統合作業3 全体的な戦略の合理性 のすべてが必要です。 しかし、これらはいずれも日本企業の“不得意中の不得意...

00876_M&Aの基本3:失敗例がことのほか多いM&Aの実体

企業がM&A話をもちかけられている場合、高値づかみして大損しないか、警戒する必要があります。 M&A(合併・買収)が、失敗例が相当数あることはあまり知られていません。 正確な調査をしたわけではありませんが、私の感覚では「M&Aの失敗例は、芸能人の離婚率とだいたい同じ比率なのではないか(おそらく90%近くが失敗)」と思い...

00875_M&Aの基本2:M&Aの多くは、どん詰まって「身売り」のケース

企業は、そこらへんの市場に「日用品」として転がっているわけではなく、経営者が丹精込めて作り上げ、育て上げた、「究極の一品モノ」です。 当然ながら、手放す方は、愛着がありますし、ちょっとやそっとでは手放してくれません。 絵画や彫刻などの美術品なら、持っているだけで、たいしたメンテナンスをしなくても傷んだり、減価したりしま...

00874_M&Aの基本1:M&Aがなぜ面倒くさそうなのか?

破綻間近の企業が無理をして行うプロジェクトで、経験値の無さがわざわいし、ほぼすべて、無残に失敗し、かえって死期を早める結果になるものといえば、M&Aです。 「営業不振で頭を抱え、起死回生を狙うが、どうも妙案が浮かばない、だけど、海外行くのもリスクだし、最後に残ったカネを使って、ミラクルな一手で、華麗な復活を遂げ...

00873_「正解や定石のないプロジェクト」の戦略を立案し、戦略的に遂行する11: 結末を正しく総括する

皆さん、お手洗いに行ったら、必ず、拭くべきところを拭き、流すべきものを流し、手を洗い、身だしなみを整えてからお手洗いから出てこられると思います。 たとえ、用足しの途中に、重要な電話がスマホにかかってきて、一時中断となったとしても、この手続を省略して、何も体裁をほどこさずに、電話をしながらお手洗いを出て、歩きながら電話を...

00871_「正解や定石のないプロジェクト」の戦略を立案し、戦略的に遂行する9: 命令の達成状況をモニタリング(監視)する

「正しくデザインされ、策定され、発令した命令」が、「漫然と成果を待っていただけでは、永遠に正しく実行されないまま放置されるか、あるいは、本来の方向とは違った方向に進みだして、有害な結果をもたらすリスクが増殖する」危険性があり、この危険を防ぐためには、マネージャーが「正しい命令が、正しく実行されるためのスキル」を実装し、...

00870_「正解や定石のないプロジェクト」の戦略を立案し、戦略的に遂行する8: 命令を正しく実行させる

「SMART」基準を充足する適切なコミュニケーションメッセージとしての「正しい命令」が発令されたとしましょう。 「正しい命令」すなわち、「デタラメで適当で、具体的かつ現実的な観点で何を達成したいのか理解不能な命令」ではありません。 また、「たとえ、美辞麗句がまばゆいくらいに散りばめられた格調高い文章で表現されていたとし...

00869_「正解や定石のないプロジェクト」の戦略を立案し、戦略的に遂行する7: 正しい命令を企画・制作し、正しくデリバリ(発令)する

物事を正しく進め、成果を出すためには、さらにいえば、新規事業立ち上げやM&Aや事件・事故対処や有事(存立危機事態)対処のように「正解も定石もなく、常識が通用しない、イレギュラーでアブノーマルなプロジェクト」を成功させるためには、正しい状況認識ができ、正しく目的が定められ、正しく課題がみつけられただけでは、まだ不十分です...