01546_取締役の悲劇(2)_取締役は、現実の知的水準に関係なく、会社法上、すべからく「経営のプロ」とみなされて、会社運営に関する大きな権限を与えられてしまう
前稿に引き続き、「取締役」という肩書を持つ人種の気質・行動について、いつもながら偏見に満ちた雑感を述べていきたいと思います。 前稿みてきたとおり、日本社会である程度のステータスを有しているとされる人種のうち、医者や弁護士や公務員や教員に関しては、少なくとも過去の一時点において当該キャリア保持に必要とされる知識を資格試験...
前稿に引き続き、「取締役」という肩書を持つ人種の気質・行動について、いつもながら偏見に満ちた雑感を述べていきたいと思います。 前稿みてきたとおり、日本社会である程度のステータスを有しているとされる人種のうち、医者や弁護士や公務員や教員に関しては、少なくとも過去の一時点において当該キャリア保持に必要とされる知識を資格試験...
新聞やニュースをみれば明らかなように、日本の企業社会においては、会社や会社経営者をめぐるさまざまなトラブルは常にどこかで発生しており、これらが絶えてなくなることはありません。 本稿から6稿の連載で、「取締役の悲劇」と題し、会社や会社経営者をめぐるさまざまなトラブルが恒常的に発生する原因について、いつものように、私なりの...
「法人」という概念は、よく聞く言葉ですが、実はまったく理解できない法律概念の1つと思われますので、法人制度について解説します。 法人の対義語は、自然人です。 生身の人間です。 法人とは、「法」律によって特別に人扱いしてあげる、バーチャル「人」間のことを指します。 たとえると、アイドルグループとかプロスポーツチームとか野...
名誉毀損というと、ウソを言って相手の評判を下げる、というイメージがあるかもしれません。 法律的には、本当のことを指摘すると名誉毀損成立です。 本当のことであっても、他人のイメージダウンになるようなことは言いふらしてはいけない、というのが正しい法律理解です。 ただし、例外はあります。 公益を図る目的があれば、デマでなく、...
取引する前には契約があるはずです。 契約書を読んだうえで取引をはじめているはずです。 それなのに、契約書を読まない人がけっこういます。 どういう状況、どういう環境で、取引をしているのか、わかっていない人が多いのです。 モメる流れとしては、 1 品質が違う・スペックが違う・納期が守られていない・話が違う等、クレーム的なビ...
ビジネスや会計の世界では、ヒト・モノ・カネ・情報は国境をまたぎ、国際的なプラットフォーム(たとえば、IFRS:国際会計基準)が形成されています。 このような状況をふまえると、 「法律という分野においても、国境がなくなり、自由に取引できる環境ができるようになったのではないか」 という錯覚が生じましょうが、「国際法」「国際...
弁護士は、クライアントの利益を徹底的に守らなければなりませんし、高度で厳格な守秘義務を負っていることから、クライアントにとって不利な事柄は黙っていても差し支えありません。 すなわち、職業倫理上、弁護士は、クライアントにとって有利なことを、詳細に、何度も何度も、証拠(と周辺の事情)をつけて、声高に主張しますし、クライアン...
「ウソつきは、ドロボーのはじまり」 といいますが、ウソをつくことは罪なのでしょうか。 「ウソつき」行為一般を処罰する法律はありません。 考えてみれば、当たり前の話です。 お世辞をいったり、年齢をごまかしたり、武勇伝を語ったり、ウソをついたことすべてを犯罪にしていたら、社会はギスギスしたものになりますし、癌の告知など、真...
「口約束も契約のうち」といい、口頭でも契約は成立します。 すべての契約に契約書が必要なわけではありません。 契約書を作らなくても契約は成立します。 コンビニでおにぎりを1つ買うのも契約ですから。 ただし、大きな取引をするときは、契約書があったほうがいい、ということです。 契約書は、 「契約が存在したことや、契約の具体的...
1 知人とベンチャー企業を立ち上げる 最も多い持株割合は、等分(50%50%、1/3ずつ等)です。 成功しても、失敗しても、大抵モメます。 成功したら成功したで、・俺のネタがよかったからだ・俺が場を探してやったからだ・俺が営業がんばったからだと、モメます。 失敗したら失敗したで、・お前が悪い・お前が金を渋ったからだ・お...