00643_“げに恐ろしきは法律かな”その4:「法律」の公権的解釈・運用は複数存在する

法律は、ときに非常識な内容を含み、日本語で書かれているものの「まともな日本語の文章」と言えないほどに読解不能でユーザーインターフェースが欠如している特殊な文書(もんじょ)ですが、それは仕方ないとしても、せめて、読み方や解釈や運用くらいは公権的に統一しておいて欲しいものです。 私的な解釈はともかく、公権的解釈がいくつもあ...

00642_“げに恐ろしきは法律かな”その2-4:「法律」は日本語ではない(4)

日本の法律は、日本語を読解できる日本人として理解できる代物でしょうか? ここで、発行者による上場株券等の公開買付けのルールに関する金融商品取引法第27条の22の2第2項をみてみましょう。 ====================>引用開始第二十七条の二第二項から第六項まで、第二十七条の三(第一項後段及び第二項第二号を除...

00641_“げに恐ろしきは法律かな”その2-3:「法律」は日本語ではない(3)

「霞が関文学」という文芸ジャンルがあるのを皆さん、ご存知でしょうか? 「霞が関文学」には、霞が関で働いている立派な官僚の皆さんがお使いになるような「霞が関言葉」がふんだんに使われています。 経済学者の竹内靖雄氏も自著の『日本人の行動文法』(東洋経済新報社)の中で、「霞が関言葉」を「ありふれたことを滑稽なほどまわりくどく...

00640_企業法務ケーススタディ(No.0222):訴訟のコスパ やられたらやり返すな!

本ケーススタディの詳細は、日経BizGate誌上に連載しました 経営トップのための”法律オンチ”脱却講座 シリーズのケース29:訴訟のコスパ やられたらやり返すな!をご覧ください。 相談者プロフィール:アルティメット・リベラル株式会社 代表取締役社長 古市 太刀郎(ふるいち たちろう、62歳) ...

00639_“げに恐ろしきは法律かな”その2-2:「法律」は日本語ではない(2)

大学等で民法を学ぶと、かなり最初の方に勉強する、94条「虚偽表示」という条文があります。かつては、通謀虚偽表示といわれた条文でしたが、通謀性が欠如する虚偽表示をも取り込む趣旨から、最近では、「通謀」が取れて、単に「虚偽表示」と呼ばれるようになった条文です(私個人としては、「相手方と通じてした」という文言が入っている以上...

00638_企業法務ケーススタディ(No.0221):借金まみれだが、破産はしたくない!

本ケーススタディの詳細は、日経BizGate誌上に連載しました 経営トップのための”法律オンチ”脱却講座 シリーズのケース28:借金まみれだが、破産はしたくない!をご覧ください。 相談者プロフィール:株式会社大島商事 代表取締役社長 大島 一哉(おおしま かずや、44歳) 相談概要: 相談者は、...

00637_“げに恐ろしきは法律かな”その2-1:「法律」は日本語ではない(1)

法律、といってももちろん日本の法律ですが、これは日本語として、普通に理解していいのでしょうか? ここで、例をとって考えてみます。 滋賀県から東京の大学に進学し、東京で就活をしていたA子さんですが、希望の就職先が全滅で、夢破れて地元の滋賀に帰ってきました。 民間会社で適当なところがなかったので、1年かけて地方公務員試験を...

00636_“げに恐ろしきは法律かな”その1:法は非常識である(「法」と「倫理(道徳)」は別物である)

いわれてみれば当たり前のことですが、「法律」は、「道徳」や「常識」や「倫理」とは別物です。 ちょっとした違いどころか、まったく違う、まったくの別物です。 これは、「法律」の意味内容と、 「道徳」や「常識」や「倫理」 がズレることを意味します。 さらにいえば、法律が「健全な道徳」に反する帰結をもたらしたり、非常識な結果を...

00635_霞が関文学・霞が関言葉

法律の無知や無理解は、法的リスクの正しい認識・解釈を阻害します。 そもそも、「法律は、常識とは無関係に、特に、経済人・企業人のバイアスの塊である『経済常識』『経営常識』『業界常識』と、むしろ対立する形で作られ、遵守を強制される」という前提が存在します。 商売の常識、健全なビジネス常識に基づく合理的行動の前に立ちはだかり...

00634_企業法務ケーススタディ(No.0220):オイシくないM&A話は、ヤメちまえ!

本ケーススタディの詳細は、日経BizGate誌上に連載しました 経営トップのための”法律オンチ”脱却講座 シリーズのケース27:オイシくないM&A話は、ヤメちまえ!をご覧ください。 相談者プロフィール:株式会社スター・フィールド 代表取締役社長 星野 玄一郎(ほしの げんいちろう、36歳) 相談...