01490_法律実務の世界における「最強・最凶の抗弁」としての「手元不如意の抗弁」

借金は「必ず返さなければいけない」ものなのでしょうか? この点、債務者側に立って、債務者側の弁護活動として、事件の構築を考えてみたいと思います。 ローン返済や貸金返済ができず悩んでいる大半の債務者は、多額のローン返済を抱えて月々の支払いが負担なとき、「払わなければならない。だけど、今後は払えそうにない。万一の場合どうな...

00917_反社会的勢力の広がり(グレーゾーンカテゴリー)の理解とリスク認知

いわゆる「反社会的勢力」とは「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人」を指します。 具体的には、 暴力団、暴力団関係企業、総会屋、社会運動標ぼうゴロ、政治活動標ぼうゴロ、特殊知能暴力集団等を指します。 しかし、今どき、この種の「わかりやすい、ミエミエのヤーさん」が企業に近づくと、警戒心満々で対...

00911_カウンセリング(法務相談・法律相談)から課題発見・特定、法務プロジェクト化(事件・事案受任)までのプロセス1:初期ヒヤリング

企業の法務担当者が、取引やプロジェクトや事件・事案の関係者たる担当部署(原局・原課・主管部署)相談を申し込まれた場合を想定します。 相談を実施する者が企業の法務担当者である場合(法務相談)もあれば、外部の弁護士(顧問弁護士等)の場合(法律相談)も含みます。 法務カウンセリングを行うに際しては、まず、相談者(企業の原局等...

00834_文書管理業務について、英米法体系における弁護士特権の活用による機密性保持

英米法(コモンロー)体系の国によっては、弁護士が依頼者から預かった文書についての絶対的な保秘権(attorney-client privilege)を有している場合があり、当該国で紛議に巻き込まれた場合、文書の保秘という点において絶大な威力を発揮します。 この点において、重要な文書は信用できる現地弁護士の保管とするか、...

00829_信頼関係の耐用年数

貸しや借りがある相手に、貸しや借りの精算のため、どちらかが有利な(相手方に不利な)契約を特に期間を定めず、一定期間続けるとします。 この契約はどのくらい続くでしょうか。 どのくらいの期間で、借りのある相手方から契約解約を言い出すでしょうか? 例えば、大きな契約の仲介をした場合のフィー(手数料)を徴求する代わりに、コンサ...

00811_企業人としての業務スキル5:段取りを組む、実施する

1 段取り上手と段取り下手 企画やプロジェクトの実施・実現を任せてみると、「要領よくプロジェクトを完成させる人間」と「無駄な時間やエネルギーを費やした揚句、最後は中途半端な未完成状態に終わり、できなかったことの弁解を考えはじめる人間」の2つのタイプに分かれます。 無論、前者は上司の信用を得て出世して行き、時を置かずして...

00810_企業人としての業務スキル4:企画する、創作する、アイデアを考え出す

「下手な考え休みに似たり」という言葉を聞いたことがある方が多いと思いますが、これは誤用であり、「下手“の”考え休むに似たり」というのが本来の諺のようです。 すなわち、上記の諺は、一般的に誤解されている「つまんない考えを巡らすぐらいなら休んでいた方がマシ」という意味ではなく、「囲碁や将棋が下手な癖に一人前に長考する癖のあ...

00809_企業人としての業務スキル3:報連相(3)相談する

日常用語で相談というと、悩みがあったり、混乱してわからないことが発生した場合、親や先生に丹念に話を聞いてもらいつつ、解決案を出してもらう、というのが一般です。 しかしながら、ビジネスの「ホウレンソウ」における「相談」というのは、「夏休み子ども相談室」の相談のように「小学生の抱えた悩みをやさしく解決してくれる」という穏や...

00808_企業人としての業務スキル2:報連相(2)連絡する

仕事の基本である「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」の連絡についてです。 1 報告と連絡の違い 仕事において行うべき連絡についてですが、「連絡と報告の違いがわからない」などとよく言われます。 これは私なりの区別ですが、報告とは「過去に発生した事実や発生しつつある経過を、上司の指揮命令や報告義務に基づいて行うもの」であり...

00807_企業人としての業務スキル1:報連相(1)報告する

仕事を行う上では、「ホウレンソー」が大事だ、とよくいわれます。 報告・連絡・相談の頭の一文字をとって、報(ホウ)・連(レン)・相(ソー)というわけです。 1 報告の前提としての正確で客観的な状況認識 報告というと、「そんなの簡単。バカでもできんじゃん」とか言われそうですが、プロのビジネスマンとして行う「報告」は、フツー...