00705_契約書のチェックの段取りと実務その2:巨額の取引でも口約束で行われることがある
例えば、コンビニエンスストアに行っておにぎり1個を100円で買いにいったとしましょう。 その際、「売主を甲、買主を乙とし、売主は、買主に対して、本日、別紙明細・仕様にかかるおにぎり1個を100円にて売渡す。・・・」という契約書を持参していき、「この契約書に逐一署名押印しないと、まともな契約処理とはいえず、コンプライアン...
例えば、コンビニエンスストアに行っておにぎり1個を100円で買いにいったとしましょう。 その際、「売主を甲、買主を乙とし、売主は、買主に対して、本日、別紙明細・仕様にかかるおにぎり1個を100円にて売渡す。・・・」という契約書を持参していき、「この契約書に逐一署名押印しないと、まともな契約処理とはいえず、コンプライアン...
法務部においては、「契約書のチェック」という業務カテゴリーが非常に重要なものと考えられています。 しかしながら、「契約書のチェック」とは、一体、何を目的として、どのような段取りで、どのようにすすめていけばいいのか、法務担当者も、あるいは、顧問弁護士も今ひとつ理解されないまま、すすめられているような実情があるような気がし...
企業法務において作成される契約書のスタイルにもトレンドがあります。 1 ジャパニーズ・クラシカル・スタイルvs.アングロサクソン・スタイル 昭和時代、平成初期のころは、産業界が大きなムラ社会で、阿吽の呼吸で形成される自生的秩序があり、細かいことをガタガタ・グチャグチャ言わずとも、たいていの紛争は円満に解決できました。 ...
企業を取り巻く法的リスク状況を把握するために、これまで企業が経験した法令課題の把握、これまで同業の企業が経験した法令課題の把握、これまで業界として経験した法令課題の把握、法令担当者及び顧問弁護士が調査により発見した法令課題の把握、等が必要になります。 また、常に業界全体の問題意識や業界内の法務対策水準を把握しておくべき...
法的リスク管理を行うに際し、法務担当者としては、まず、企業全体の法務リスク環境を把握しておかなければなりませんが、法律上の課題は、「一定の事実関係に法を適用し、所定の法的効果を導き出す」というロジックにより発見されます。 このような課題発生の構造上、企業の法的リスクの発見には、まず、前提たる事実関係、すなわち、現状の企...
通常の中小中堅企業は、ろくに文書管理、計数管理をやっていません。 もちろん、毎年決算して、納税のための申告をする関係で、もちろん、計数管理は最低限やっているでしょう。 とはいえ、目先の納税課題をクリアするためのやっつけ仕事がほとんどであり、あるいは、節税その他のために、計画的かつ意図的にいろいろな管理をしているかもしれ...
司法・行政の別を問わず、およそ公的手続といわれる場においては、「文書」こそがモノをいいますので、事実や状況を適切な文書で適切に記録することは、有事において圧倒的な強さを発揮することは言うまでもありません。 このことに加えて、経営上の積極的価値もあり、経営管理上も大いに有益性を発揮します。 事業活動の記録を文書で適正に残...
法務部が行う文書管理業務(ドキュメンテーション)としては、文書起案(ドラフティング)、文書閲読(レビュー)文書校正(リバイズ)文書完成・印紙貼付・調印(ファイナライズ)文書編綴(ファイリング)、文書保管・管理、文書開示要求への対処、文書探索(マイニング)文書利用・証拠提出・返還処理、文書廃棄、といった各作業を意味します...
法務担当者が業務で使う法令情報や、法務知識は、専門用語が多く、しかも、簡単な概念すら「霞が関言葉や霞が関文学」によって不必要に難解に表現されています。 収集したり、アップデートとしたこれら法令情報や法務知識をどのように理解し、整理し、管理すべきでしょうか? 情報には、いくつか段階的種別が存在します。 データ、ナレジ、リ...
法律の無知や無理解は、法的リスクの正しい認識・解釈を阻害します。 企業経営者のほとんどは、法律について絶望的に無知であり、無理解です。 取締役の職責は、読んで字の如しで、「法令に基づいて、会社の運営を取り締まる専門家」であり、本当は、法令精通義務というものが観念されるべきなのですが、現行の会社法制度としては、取締役は、...