01602_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(5)_海外進出に成功する企業の手法その1_「海外進出の真の目的」の設定

具体的に、アジア進出に成功する企業は、どのようなビヘイビアで、その目的(具体的な言葉にすると、やや問題を生じかねないので、あえて言葉にしませんが、植民地時代の欧米列強諸国の企業の進出目的ないし動機とほぼ近似するようなもの、と述べるにとどめます)を達成するのでしょうか。 アジアに進出するのは、経済的メリット、それも「目ま...

01601_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(4)_「SMART基準(法則)」において合理的と考えられる「海外進出プロジェクト」とは

企業が挑戦する「アジア進出」事業について、その目的の妥当性・合理性を「SMART基準(法則)」を活用して評価検証してみます。 まず、そもそも、なぜ、中国やその他アジア各国に進出するのでしょうか? その経済的意味はどこにあるのでしょうか? ここで、倫理や道徳や綺麗事を捨象して、シビれるくらい、シビアに、純経済的に、合理的...

01600_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(3)_「海外進出プロジェクト」の合理性を検証するための基準としての「SMART基準(法則)」

ビジネスの目的設定は、1 カネを増やす2 出て行くカネを減らす3 時間を節約する4 手間・労力を節約するのいずれかに収斂させ、かつ合理的な目的設計を行うべきであり、そうでないと時間と労力とコストを散々浪費した挙句、無残に失敗し、結果、企業そのものを危険な状況に陥ります。 では、ビジネスの目的自体が、前記の1ないし4のい...

01599_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(2)_「海外進出プロジェクト」において設定される目的の合理性を検証する

日本企業のアジア進出ですが、多国籍展開経験のある一部の巨大企業を除き、ほとんどの中堅中小企業は、すべからく残念な結果に終わっているようです。 今から数年前、「中国進出ブーム」なるものが日本の全産業界を席捲しました。 その当時の経営者向けのメールマガジン等をみてみますと、「国連『世界人口白書』によると、世界の総人口が70...

01598_企業法務部員として知っておくべき海外進出プロジェクト(1)_国際進出というものを安易に考えすぎる気質がある日本人は、海外進出プロジェクトにおいて毎度毎度バカな失敗を繰り返す

古くは豊臣秀吉の朝鮮出兵、また、時代が近くなると、満州で一旗上げる話や、ハワイやブラジルへの移民話、さらには、バブル期のロックフェラーセンターやハリウッドの映画会社買収話など、日本人は、国際進出というものを安易に考えすぎる気質があるようで、毎度毎度バカな失敗を繰り返してしまいます。 国際進出は、情報収集も情報分析も国内...

01597_「中小企業リスクあるある」としての「営業不振企業が無謀な『一発逆転』を狙って大失敗して倒産に至るケース」

2015年現在、「デフレ脱却のため、異次元ともいえるレベルで金融の量的緩和(通貨供給量の増加)で、経済が再び成長する」という社会実験(アベノミクス)が行われています。 しかしながら、この政策によって「高度経済成長時代のような継続する右肩上がりが再来する」という事態に至ることは、およそ想定困難です。 確かに、アベノミクス...

01596_企業法務部員として知っておくべき営業・販売活動(9)_法人向営業活動(BtoB)その4_付加価値を創出することなく、ただ流通経路に居すわってだけだと「中抜き」される

問屋(卸売販売業)もBtoB流通業の代表選手のような業界ですが、この業界においても再編合理化の大きな嵐が今後吹き荒れることが予想される業界です。 「きちんとした役割や付加価値を提供するわけでもなく、意味もなく流通経路に居座り口銭をはじいているだけの問屋業態」などは、突然淘汰される危険性が高いと思われます。 「そうは問屋...

01595_企業法務部員として知っておくべき営業・販売活動(8)_法人向営業活動(BtoB)その3_「官庁御用達」ビジネスのリスク

江戸時代以前から、「○○御用達」というものが商人のブランドの1つを形成してきたことからも判るように、「役所から仕事をもらえる」ということは商売人にとって一種のステータスとなっていました。 公共工事その他の役所とのビジネスというのは、BtoB取引の中でも最も大きな法人組織相手の取引(その意味では、BtoG、Busines...

01594_企業法務部員として知っておくべき営業・販売活動(7)_法人向営業活動(BtoB)その2_一社依存取引の危険性

中小企業などで、「ウチは一部上場企業の□□社が上得意だ」「当社は世界展開している○○社の取引口座を持っている」「わが社は、△△社の系列だ」などと自慢するところがあります。 いずれも、大きな会社が主要取引先であり、「よらば大樹の蔭」という諺のとおり、「そこに依存している限り、我々も倒れないから安心できる、ということを自慢...

01593_企業法務部員として知っておくべき営業・販売活動(6)_法人向営業活動(BtoB)その1_業界「協調」時代から業界「競争」時代へ

BtoBあるいはB2Bと呼ばれる営業領域、すなわち、法人向け営業や企業間取引営業(Business to Business)の現代型仕事の基本を解説していきます。 護送船団行政や業界癒着構造の終焉の動きに併せて、低成長時代の到来、これによるパイの奪い合い、さらには構造的不況による業界間(内)競争や業界再編の動きが加わり...