00665_民事裁判官のアタマとココロを分析する(4):証人尋問は退屈で無意味なセレモニー

一般に、「証人尋問は訴訟の最も重要で、ドラマチックな場面」などと考えられているようです。 東京地裁が取り扱う民事事件については、連日、法廷において、鋭い尋問、動揺する証人、喧々諤々とした論争、丁々発止のやりとり、連発される異議、飛び出す新証拠、傍聴席を埋め尽くすたくさんの傍聴人、身を乗り出す裁判官、などとテレビドラマの...

00664_民事裁判官のアタマとココロを分析する(3):国民の支持とか賛成とかどうでもいいが、「国民の信頼」を無くさないよう、むちゃくちゃ気を遣う

民事裁判官は、訴訟経済、すなわち、事件を解決するためのスピードと効率性を何より大切にし、「予断と偏見」という職人的スキルを使って事件を処理します。 他方、訴訟経済を追求した結果、あまりにデタラメや間違いが多すぎると、今度は、国民の裁判や裁判所や裁判官に対する「信頼」がなくなります。 「国民の裁判や裁判所や裁判官に対する...

00663_民事裁判官のアタマとココロを分析する(2):「予断と偏見」を以て事件に向き合う

よほどマイペースで無能な裁判官を除き、普通に空気を読める普通の能力をもつ職業裁判官は、証人尋問の前において、事件の勝敗の方向性(業界用語で「事件の筋」などと読んでいます)や心証を決定しまっており、証人尋問を開始する時点では、主張の中身や書面の証拠だけでほぼ決定済みなのです。 いえ、もっと突っ込んだ言い方をすると、「きち...

00662_民事裁判官のアタマとココロを分析する(1):正義の実現や真実の発見より、スピードと効率性(訴訟経済)

民事裁判については、当事者にとっては命より大事なカネや財産や地位やメンツといったものがかかっていますが、社会全体や国家にとってみれば、民事裁判のテーマは、言ってしまえば、「たかが一般市民同士のつまらないいがみ合い」です。 訴訟など、別に起こしても起こさなくてもいい。 地裁・高裁・最高裁と何年も不毛な戦いを続けるのも自由...

00657_最強の国家権力を保持するのは、国会(永田町)でも、内閣・行政官庁(霞が関)でもなく、「裁判所」(隼町)

国家権力の中でもっとも強力な権限は何でしょうか。 法律を作ることや、法律を執行することでしょうか。 他方、現日本国憲法は、法律に対する優位と最高法規性を宣言しておりますので、法律が憲法に違反して無効である可能性を否定できません。 すなわち、法律を作る権限(東京都千代田区永田町所在の国会が有する立法権力)や法律を執行する...

00654_“げに恐ろしきは法律かな”その8(終):法律は、サイエンスでもないし、学問でもないし、真面目に学ぼうとしても絶望するだけ

非常識な内容を含み、「日本語を使いながら、およそ日本語の文章とは言えないほど壊滅的にユーザビリティが欠如し、呪文や暗号のような体裁の奇っ怪で不気味な文書(もんじょ)」であり、おまけに公権的解釈が複数存在し、何を信じていいか皆目不明で、しかも、この民主主義の世の中において、極めてレアな「独裁権力を振り回す覇権的で絶対的な...

00653_“げに恐ろしきは法律かな”その7:「そんな法律知らなかった」とは言わせない

非常識な内容を含み、「日本語を使いながら、およそ日本語の文章とは言えないほど壊滅的にユーザビリティが欠如し、呪文や暗号のような体裁の奇っ怪で不気味な文書(もんじょ)」であり、おまけに公権的解釈が複数存在し、何を信じていいか皆目不明で、しかも、この民主主義の世の中において、極めてレアな「独裁権力を振りかざす覇権的で絶対的...

00652_“げに恐ろしきは法律かな”その6:法律は、加害者や小狡い人間に優しく、被害者や無垢なカタギに過酷な、意外とワルでロックでパンクで反体制的なヒール(悪役)

これまでみてきたように、法律は、非常識な内容を含み、「日本語を使いながら、およそ日本語の文章とは言えないほど壊滅的にユーザビリティが欠如し、呪文や暗号のような体裁の奇っ怪で不気味な文書(もんじょ)」であり、おまけに公権的解釈が複数存在し、何を信じていいか皆目不明で、しかも、この民主主義の世の中において、極めてレアな「独...

00651_ドラマチックな要素が皆無の民事裁訴訟における証人尋問の実体

一般に、「証人尋問は訴訟の最も重要で、ドラマチックな場面」などと考えられているようです。 東京地裁が取り扱う民事事件については、連日、法廷において、鋭い尋問、動揺する証人、喧々諤々とした論争、丁々発止のやりとり、連発される異議、飛び出す新証拠、傍聴席を埋め尽くすたくさんの傍聴人、身を乗り出す裁判官、などとテレビドラマの...

00644_“げに恐ろしきは法律かな”その5:「法律」はわりと適当に解釈される

非常識な内容を含み、「日本語を使いながら、およそ日本語の文章とは言えないほど壊滅的にユーザビリティが欠如し、呪文や暗号のような体裁の奇っ怪で不気味な文書(もんじょ)」であり、おまけに公権的解釈が複数存在し、何を信じていいか皆目不明の、「げに恐ろしき」法律ですが、そんな代物でも、最終的に解釈運用する方々が、ある程度理解可...