00819_法務担当者に求められる資質

法務スタッフに求められるべき資質としては、基本的な法的知識、提案能力、説明能力、バランス感覚があります。 正確に定義すると「教育や実務上の経験を通じて、最終的に、前述の『法務責任者(法務マネージャー)に求められるべき各資質』を獲得すると期待されるに足りる潜在能力」ということになります。 無論、法務セクションというチーム...

00769_社外弁護士への外注スキル6:外注先業者たる弁護士の実体と生態(5)弁護士の競争調達と外注管理

外注管理部署として、外注管理部署でなければできない役割というものもあります。 外注一般と、外注管理一般について考えてみましょう。 例えば、ニーズの把握や、ニーズの具体化、予算や納期の策定、発注仕様の確定・特定と、発注先の選定、それに発注後の完成・納品・検収までのフォローアップ、発注トラブルが生じた場合(予算の超過、品質...

00768_社外弁護士への外注スキル5:外注先業者たる弁護士の実体と生態(4)弁護士を上手に使いこなすコツ

1 「道具」としての弁護士 弁護士は、別に人間的に素晴らしいわけではなく、ただの事務屋であり、一般の人に比べてエラいわけでもありません。 言ってしまえば、弁護士は、自分の権利やワガママを通したり、トラブルに遭遇しないための方策を提供する「道具」に過ぎません。 道具をうまく使いこなすためには、その道具の特性やクセをよく知...

00767_社外弁護士への外注スキル4:外注先業者たる弁護士の実体と生態(3)弁護士の実態把握と能力検証

1 弁護士の能力格差 プロの野球選手にも、メジャーリーガーとシングルAのマイナーリーガーがいるように、弁護士にも明らかな能力差が存在します。 無論、弁護士は皆難関試験を突破してきた秀才ですし、少なくとも合格時点において、世間一般の方々より法律知識はあり、偏差値が高かったことは事実です。 しかし、その後、 ・勉強なり研究...

00766_社外弁護士への外注スキル3:外注先業者たる弁護士の実体と生態(2)弁護士に専門分野があるのか?

よく、「医者の世界では、内科医、小児科医、眼科医、産婦人科医、外科医のように、専門ごとに別れていますが、弁護士の世界でも専門とかあるのですか?」と聞かれることがあります。 この質問の答えとしては、極少数の例外を除き、ノーです。 弁護士の場合、ほとんどの実務分野において、顕著な専門的分化は見られません。 「昨日は不動産訴...

00765_社外弁護士への外注スキル2:外注先業者たる弁護士の実体と生態(1)弁護士バッジをもらうまで

一昔前の世間一般の弁護士の印象というと、「なんだか理屈っぽくて、とっつきにくく、そもそも滅多にお目にかかれない存在。たまにお目にかかるときはというと、トラブルにあったときで、できれば一生お目にかかりたくない存在」といったもので、一種の疫病神のようなイメージだったのではないでしょうか。 ところが、現在では、お茶の間をわか...

00764_社外弁護士への外注スキル1:法務担当者の外注スキルの意義・重要性

法務部の仕事は、すべて自力でやり遂げるものではありません。 自力でやり遂げることを期待されていない領域や、自力でやり遂げようとして失敗したら会社に迷惑や損害を及ぼすので、自力でやり遂げてはならない領域、というものもあります。 前提として、企業に生じる法務サービス(法務安全保障や事件・事案処理に関する専門サービス)につい...

00687_法務担当者が業務で使う法令情報・法務知識をどのように管理すべきか

法務担当者が業務で使う法令情報や、法務知識は、専門用語が多く、しかも、簡単な概念すら「霞が関言葉や霞が関文学」によって不必要に難解に表現されています。 収集したり、アップデートとしたこれら法令情報や法務知識をどのように理解し、整理し、管理すべきでしょうか? 情報には、いくつか段階的種別が存在します。 データ、ナレジ、リ...

00685_法務担当者として行うべき情報・知見のアップデート術

法務担当者として、法令動向や規制環境の調査という業務を遂行する必要があります。 そして、企業を取り巻く法的リスク状況を正確かつ迅速に把握するために、常に業界全体の問題意識や業界内の法務対策水準を把握しておくべき必要があります。 もちろん、新聞等で動向把握をすることも重要ですが、世の中、大事なことほど新聞には載っていませ...

00684_企業法務の仕事の大半は、調査と整理と管理(制御)であり、その契機としての「法務営業」

企業法務の仕事の大半は、調査と整理と管理です。 調べたり(調査)、調べた結果を文書化して整理したり(整理)、プロジェクト管理や外注管理や交渉(社内交渉や対外交渉)といった形で制御対象への働きかけ(管理・制御)です。 もちろん、その契機として、法務サービスの起点、すなわち法的リスクを探し出し、法務サービスを介入するような...