01349_会計・税務関連法務>会計・税務関連法務(フェーズ4)>有事対応フェーズ>税務争訟及び犯則調査への対応>税務調査・賦課処分対応その1

1 税務調査 納税者自らが税額等を確定する申告納税方式を機能させるためには、納税者による正確な申告が必要です。 しかし、納税者側は常に税負担を減少させたいという動機を有することから、過失あるいは故意によって不正確な額を申告する事例が不可避的に発生します。 これを放置することは税負担の公平性を阻害することになるため、課税...

01348_会計・税務関連法務>会計・税務関連法務(フェーズ4)>有事対応フェーズ>税務争訟及び犯則調査への対応

「企業の会計報告にまつわる有事」のほか、課税当局と企業が行った申告納税額の取り扱いを巡り、企業が税務争訟という有事状況に直面する場合があります。 税務争訟における有事状況としては、大別すると、 1 税務調査・賦課(徴収)処分の適否を巡る有事状況 2 犯則調査・刑事手続(税法違反被疑事件ないし被告事件としての手続)におけ...

01346_会計・税務関連法務>会計・税務関連法務(フェーズ3)>予防対策フェーズ>企業組織再編税制に関するコンプライアンス、事前照会制度の活用

企業組織再編税制とは、2001年度法人税法改正により導入された税制で、企業組織再編(合併、会社分割、現物出資等)に関して従来課税されていた資産の移転、株式の譲渡等について、一定の要件(適格要件)を満たして「適格組織再編」とされると、これらの移転ないし譲渡を非課税で行うことができるようになるほか、繰越欠損金や資産の含み損...

01345_会計・税務関連法務>会計・税務関連法務(フェーズ3)>予防対策フェーズ>取引一般に関係する多種多様な税

純粋な企業法務の観点からは、単純な紛争予防面の考察で足りる取引も、税務の観点からは実に様々な課税がなされます。 例えば、単純な不動産取引であっても、図のように、 5種類の税金が課せられます。 このうち契約書作成に関わる頻度が高い企業法務セクションについて最もなじみのあるのは印紙税ですが、主な取引に賦課される印紙税額は次...

01344_会計・税務関連法務>会計・税務関連法務(フェーズ2)>経営政策・法務戦略構築フェーズ>税負担減少を企図した取引設計上の注意点その2

4 租税回避行為の否認 租税回避行為は「脱税」とは異なり、課税要件は充足していないので、「脱税」ではありません。 しかし、税法が税の軽減を予定している「節税」とは異なり、本来税法が課税を予定する行為について、異常な法形式をあえて選択することで税の負担を免れており、これを放置することは税の公平性の観点から問題があります。...

01343_会計・税務関連法務>会計・税務関連法務(フェーズ2)>経営政策・法務戦略構築フェーズ>税負担減少を企図した取引設計上の注意点その1

企業が税負担減少を企図して特定の取引を設計・構築する場合、「当該取引が脱税、節税、租税回避行為のいずれに該当するか」という課題を解決することが必要になります。 1 脱税 脱税とは、課税要件を充足するにもかかわらず、それを税務当局に隠して(仮装・隠蔽して)税金の支払を免れる行為であり、処罰されます。 具体的には、二重帳簿...

01342_会計・税務関連法務>会計・税務関連法務(フェーズ2)>経営政策・法務戦略構築フェーズ>技術的に難易度の高い取引や、会計上の効果が劇的な取引の組成に際する注意点

ライブドア事件のように、金融行政による資本市場規制の考え方は、「株式公開市場は、多くの利用者を抱える一種の公共インフラ(現在は金融の国際化が進んでいるため、国際的な公共財ともいえます)であり、 このインフラの健全性を害する行為は、厳罰を以て臨む」というものです。 要するに、「資本市場は、上水道と同じく国民生活に必要なイ...

01341_会計・税務関連法務>会計・税務関連法務(フェーズ1)>アセスメント・環境整備フェーズ>法令管理

1 金融商品取引法 金融庁ウェブサイト「金融商品取引法について」概要について、金融庁作成パンフレットPDFが配布されています。 なお、上場企業については、金融商品取引法のほか、同法に関する膨大な内閣府令に加え、各証券取引所規則等にも服しますので、これらの法令管理も重要な法務課題となります。 2 税法 初学者向けに税法の...

01340_会計・税務関連法務>会計・税務関連法務(フェーズ1)>アセスメント・環境整備フェーズ>法令環境

1 会社法 会社法431条以下の「計算等」の章は、会社法会計について定めているところですが、会社法をうけた法務省令である会社法施行規則、会社計算規則だけでは、その内容が抽象的であるため、実際に会計処理を実施することが困難です。 前述のとおり、会社法は「一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行」に従って会計を行うべきであ...

01339_会計・税務関連法務>会計・税務関連法務(フェーズ0)>課題概要と全体構造>課題と対応の基本

1 虚偽の会計報告に対して課される厳しい処分 東京証券取引所のマザーズ上場企業であったライブドア及びライブドアマーケティング(現メディアイノベーション)が、架空売上の計上などを理由に、2006年に上場廃止になったほか、当時のライブドア社長以下経営陣は、この有価証券報告書における虚偽記載の罪で有罪判決を受けました。 これ...