01644_法律相談の技法10_初回法律相談(4)_自己制御課題と他者制御課題
相談者との間で現実的で達成可能なゴールデザインが共有できた後、次に、「スタート(現状、as is)とゴール(目標、to be)との間に立ちはだかる課題」を発見・設定・定義し、当該課題が複数にわたる場合は優劣・先後等について相互の関係や関連性を整理していくことになります。 ところで、世の中に存在する「課題」全般を「筆者の...
相談者との間で現実的で達成可能なゴールデザインが共有できた後、次に、「スタート(現状、as is)とゴール(目標、to be)との間に立ちはだかる課題」を発見・設定・定義し、当該課題が複数にわたる場合は優劣・先後等について相互の関係や関連性を整理していくことになります。 ところで、世の中に存在する「課題」全般を「筆者の...
「相談者が(素人考えを前提に、主観的に)求めるゴール」が把握され、「相談者を取り巻く現状を改善し、求めるゴールを達成するゲーム」が認識されましたら、「当該ゲームの環境、ゲームのロジック、ゲームのルール」を教示し、相談者を啓蒙します。 ここで、「相談者が(素人考えを前提に、主観的に)求めるゴール」と、「ゲームの環境、ゲー...
相談者が直面している事実ないし状況及びそこに至る経緯について、証拠資料(事実の痕跡)の有無や信用性の程度も含め、確認され、また、過誤や齟齬や虚偽や誇張が介在する蓋然性を前提としたストレステストを加え、大まかな客観的状況を把握できたとします。 次に、行うべきは、「相談者が求めるゴールを達成するゲーム」について、「ゲームの...
初回法律相談は、相談者から、まず事実ないし状況及びこれらに至る経緯を確認し、重要な事実については痕跡(資料等文書として存在する証拠)の有無を確認することから始めることになります。 「事実ないし状況及び経緯の確認」というと、「困っていることやそこに至る経緯について、相談者に思い出してもらい、しゃべってもらうだけ。だから、...
法律相談にいらっしゃる方は、当然のことですが、法律や法律実務や裁判のことを知らない素人の方です。 知っていれば、わざわざ、(知っていることを聞くため)カネと時間を使って弁護士のところまで来ません。 当然ながら、何にも知りません。 まったくの不知、無知です。 それどころか、間違った考えに罹患している蓋然性も高いです。 す...
相談者のプロフィールや相談の前提状況も確認できました。 相談者に宿題を与え、相談事項にまつわる法的なリテラシーや解決相場観も概ね共有できました。 もちろん、概要レベルですが、問診票と持参いただいた資料から、時系列での経緯や顛末も把握できました。 いよいよ、法律相談開始です。 ここで、まず行うべきは、相談者が語る「相談内...
法律相談を受付、アポイントメントを調整して来所の運びになった場合、効率的に相談を実施するために、相談者には「宿題」を与える、すなわち、1 法的リテラシーを改善し、正しい法的相場観の醸成してもらうために、関連資料を閲読させる2 事前問診票を作成させる3 関係資料を収集し、整理し、事前にメールで送付させ、あるいは当日持参さ...
法律相談の申込を受けた場合、この申込を受付けるか、拒否する(門前払いする)か、という課題が生じます。 医師の場合、応召義務(あるいは応招義務)、すなわち、「医師・歯科医師の職にある者が診療行為を求められたときに、正当な理由が無い限りこれを拒んではならない」とする医師法及び歯科医師法で定められた義務がありますが、弁護士に...
初回法律相談を行うに際して、ゴールをきちんと把握しておく必要があります。 何事も、ゴールが明確かつ具体的に設定され、そこから逆算して業務を設計し運営しないと、時間と労力と費用の無駄が生じるからです。 初回法律相談のゴールは、(相談対応をする弁護士の啓蒙・教化・誘導によって) 1 相談者が、 「状況の俯瞰・客観視もできず...
1 前提 まず、相談者が何やらサポートメッセージを言語として発していてもこれを素直に受け付けるべきではありません。法律や事件対処の素人である顧客・相談者が、正しい理解と認識の下、正しいことを要求しているとは限りません。相談者(素人)が言語として発しているメッセージが、正しいものなのか、それとも正しくないもの(間違ったも...