01692_🔰企業法務ベーシック🔰/企業法務超入門(企業法務ビギナー・ビジネスマン向けリテラシー)3_人は、生きている限り、法を犯さずにはいられない(後)
1 すべての法律が、「一義的な理論によって説明しうる絶対的・普遍的・ 科学的法則に基づくもの」といえるか? そもそも、法律自体、理論や科学で説明できるものではなく、合理的な装いをまとった宗教に近い、単なる価値の体系であり、わかりやすく、身も蓋もない極論でいってしまえば、偏見の集積であり、特定のイデオロギーに過ぎません。...
1 すべての法律が、「一義的な理論によって説明しうる絶対的・普遍的・ 科学的法則に基づくもの」といえるか? そもそも、法律自体、理論や科学で説明できるものではなく、合理的な装いをまとった宗教に近い、単なる価値の体系であり、わかりやすく、身も蓋もない極論でいってしまえば、偏見の集積であり、特定のイデオロギーに過ぎません。...
1 人間は人工知能やロボットではなく、本能をもつ「動物」の一種である 人間は、生きている限り、法を犯さずにはいられません。 これは、歴史上証明された事実です。 「人間が生きている限りどうしても法を守れない」「人間が生きている限りどうしても病気や怪我と無縁ではいられない」 こういう厳然たる事実があるからこそ、医者と弁護士...
ディスカバリーで、膨大な資料をめでたく提出できても、まったく安心はできません。 提出した後の方が、もっと大変です。 提出されたこれらの資料に基づいて証言録取(デポジション:deposition)という手続きが行われます。 海外の法廷ドラマで、証人に宣誓をさせた上で、面前に三脚に乗せた小型カメラを設置し録画しながら、凄(...
アメリカで独禁法違反を疑われた場合、まず、遭遇する特徴的な捜査手法として、「ディスカバリー(discovery)」が挙げられます。 一言でいうと、強制的な証拠開示手続です。 日本法においても証拠開示手続がありますが、米国のそれは、日本とは比べものにならないくらい、強力な制裁によって担保され、いい加減なことをすると現実に...
これまで見たきましたとおり、我がニッポンでは、ウソに寛容で、裁判でもウソはつき放題で、偽証罪すらまともに処罰されることなく、もはや、「裁判でウソをつかない奴の方がバカ」ということを国家が暗に認めるような、そんな「ウソ天国」です。 では、「ウソ天国」は世界の常識で、「ウソついたとしても痛くも痒くもないし、ウソをつかない奴...
「資本市場に関する罪」の代表的なものといえば、ホリエモンが行った「粉飾決算」と村上氏が行った「インサイダー取引」が挙げられます。 かつての「ウソあり、インチキあり、ルールなしの無法地帯」といった趣の資本市場であれば、ホリエモンの行った粉飾決算、すなわち、決算に関するウソつき行為もそれほど厳しく処罰されることはなかったと...
前稿では、「なぜ、ウソをついたホリエモンが実刑判決を食らい、ズルをして巨額の儲けを手中にした村上氏が執行猶予判決にとどまったのか?」という問題提起をいたしましたが、この解明を行なってみたいと思います。 ホリエモンがやったことは、確かに「(ちょっと)ウソをついた行為」でした。 ところが、このホリエモンがついた「ウソ」とい...
強烈な個性を露出させ、挑発的な言動を繰り返し、それまでの産業界が思いもつかなかった“あざとい”手法で事業を急成長させ、時代の寵児となったホリエモンと村上氏ですが、同じ頃に逮捕・起訴され、有罪判決を受ける、という結末を迎えました。 憎まれ口をたたき続けた、憎まれ役だった2人ですが、「憎まれっ子、世に憚る」という諺のように...
前稿において、裁判の世界では、「ウソつき放題・言いたい放題で、レフェリーもウソつき行為を見て見ぬふりをし、万一ウソがバレても特段シビアなペナルティーが課されるわけではなく、逆にウソがうまく通ればトクをする」というのが現在の日本の裁判の現状である、述べました。 とはいえ、「ウソに寛容な日本社会においても、このウソだけはN...
前稿で述べましたとおり、裁判所というところは、“筋金入りのウソつき”たちがぞろぞろやってきては、「オレの言い分は真実で、相手がウソをついている」という「ウソ」を言い放っていくわけですが、レフェリーたる裁判官も「ウソつきをやさしく受け容れてくれる度量の広い人種」です。 すなわち、裁判とは、「反則者に寛容で、反則行為にいち...