00513_事業承継ニーズの増加と承継を進める際に立ちはだかる課題
事業承継とは、その名のとおり、会社の経営を後継者に引き継ぐことをいいます。 一般に、中小企業等においては、オーナー兼社長の人脈や経営能力が会社経営の基盤となっていることが多く、このような経営基盤を引き継ぐのが誰であるのかといった人的承継の観点が、事業承継を成功させるにあたっての重要な要素となります。 実際、日本の中小企...
事業承継とは、その名のとおり、会社の経営を後継者に引き継ぐことをいいます。 一般に、中小企業等においては、オーナー兼社長の人脈や経営能力が会社経営の基盤となっていることが多く、このような経営基盤を引き継ぐのが誰であるのかといった人的承継の観点が、事業承継を成功させるにあたっての重要な要素となります。 実際、日本の中小企...
会社分割の場合について、クラブの名称を続用した預託金会員制ゴルフクラブの事業を承継した企業が、預託金を返還する義務を負うか否かが争われた最高裁判例(最二小判平成20年6月10日)があります。 最高裁判所は、預託金会員制のゴルフクラブにおいて、その名称は、ゴルフクラブ自体だけでなく、ゴルフ場の施設やこれを経営する会社をも...
ある会社の事業を譲渡するのに、事業とともに「商号」も譲渡する場合、「事業を譲り受ける側」には、原則として「事業を譲渡する側」の事業によって生じた債務を負担する義務が生じます(会社法22条)。 これは、会社の合併等の場合と異なり、事業譲渡においては元の債権者の債権を確保する手続がないため、「債務者側の一方的都合で、ある日...
民法424条では、債務者が債権者を害することを認識しつつ自己の財産を売買するなどして積極的に減少させた場合に、債権者が裁判上その債務者の行為を取り消して財産を返還させることができるという、「詐害行為取消権」が定められています。 抜け殻方式の会社分割についても、旧会社の債権者が害されることになるため、詐害行為取消権の対象...
会社法では、会社分割のうち、既存の会社が、新たに設立される会社に、事業に関する権利義務を包括的に承継させる制度を「新設分割」と規定しています。 新設分割にあたり、旧会社は、新会社に対し、資産や負債の一部を承継させ、新会社から、資産に見合った株式を譲り受けます。 その際、承継させる負債は、旧会社の選択によって、旧会社に残...
アクティビスト・ファンドによる企業買収劇などで注目を集めることがある株式公開買付けですが、TOBとは、公開買付者が、対象となる企業の株主と証券取引所の外で行う株式の買い付け行為であって、短期間のうちに会社の支配権に影響を及ぼすような量の株式の取得を行う取引をいいます。 公開買付者によって、対象となる株式会社の支配権が移...
「会社の一方的都合だけで契約関係が電光石火の如く切り替えられる」というのは会社にとっては実に都合がいいようですが、見ず知らずの承継会社に突如転籍させられてしまった従業員にとっては大事です。 そこで、会社と従業員の利害調整のため「会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律」が定められております。 同法は、従業員を、1 承...
会社分割とは、大きく分けて、会社がその事業の一部を切り離し、新しく設立する会社に事業を承継させる「新設分割」と、既存の別会社に事業の一部を承継させる「吸収分割」があります。 この制度は、2001年の商法改正の際に導入されたものですが、その後、05年に成立した会社法によってより簡易な手続きで会社分割等ができるように制度整...
敵対的 TOBで乗っ取られそうになっている企業を助太刀すべく、ホワイトナイトとして登場し、第三者割当増資等で株式を引き受けたりする会社がときどき脚光を浴びることがあります。 しかし、ホワイトナイトとして活躍して役目を終えた会社が、その後、「どのようにして舞台をハケていくのか」という点についてはあまり語られません。 ホワ...
名板貸人は、どのような場合に、名板貸人の責任を負わされることになるのでしょうか。 自らの意思に基づいて約束を交わしたわけではない名板貸人に、私的自治の大原則を修正してまで、本来他人であるはずの名板借人が勝手に背負った債務まで弁済させるという重い責任を発生させるわけですから、それなりの要件が要求されます。 すなわち、1 ...