00395_大規模な小売業者ではなくとも、「優越的地位の濫用」認定リスクがありうる

わが国では、取引社会では、誰とどのような契約をしようが一切自由である、とされています(契約自由の原則)。 これは、市場におけるそれぞれのプレーヤーが己の知力や財力を最大限に活用して、自由に契約交渉を行い、互いに競争させる基盤を確保することが、市場経済の発展には必須と考えられているからです。 しかし、弱肉強食の自由主義原...

00392_「解雇絶対的不自由原則」の例外:整理解雇

会社が人を雇うという行為は結婚に、解雇は離婚に例えることができます。 すなわち、「結婚は自由だが離婚は不自由」といわれるように、採用は非常にイージーにできますが、離婚(解雇)は大問題になります。 例えば、裁判離婚(強制離婚とも呼ばれます)では、裁判所が相当と認めない限り離婚が認められることはありませんし、解雇についても...

00390_会社分割を行う際の障害:労働契約の移管

「会社の一方的都合だけで契約関係が電光石火の如く切り替えられる」というのは会社にとっては実に都合がいいようですが、見ず知らずの承継会社に突如転籍させられてしまった従業員にとっては大事です。 そこで、会社と従業員の利害調整のため「会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律」が定められております。 同法は、従業員を、1 承...

00389_事業譲渡の煩雑さを回避することのできる会社分割の妙味・効用

会社分割とは、大きく分けて、会社がその事業の一部を切り離し、新しく設立する会社に事業を承継させる「新設分割」と、既存の別会社に事業の一部を承継させる「吸収分割」があります。 この制度は、2001年の商法改正の際に導入されたものですが、その後、05年に成立した会社法によってより簡易な手続きで会社分割等ができるように制度整...

00388_金融リテラシーの欠如した企業が余剰資金運用に手を出す場合の重大なリスク

リーマンショックのちょっと前から、本件のように、大学が資産運用に色気を見せ始めるようになりました。 ただその結果といえばお粗末なもので、K澤大学は190億円の損失、K応大学は179億円の損失、I知大学、いえ、もとい、A知大学、N山大学、J智大学も軒並み100億円程度の損失を出していました。 他にも数十億円の単位で損失を...

00381_「超安売り品をおとりに、客寄せを企図するセールス」のリスク

事業者は自らの販売計画に従って、商品を販売し、これに付随して広告を出すことができることは当然です。 自らの商品をどのように売ったら利益が出るのかを決定する自由がありますから、ある商品については赤字になろうとも、これを誘因として顧客を多く呼び込み、店全体として儲けようという仕組みが非難されることは原則としてありません(も...

00378_期間終了後、高額な値上げの受諾か退去を迫られる、借主にとってあまりに過酷な定期賃貸借契約

借り主の地位を強化しすぎてしまうと、不動産オーナーは、不動産を貸すということを躊躇するようになりますし、これが原因となり、かえって賃貸物件の円滑な供給を阻害することになりかねません。 そこで、借地借家法は、「更新がないことを前提とした賃貸借契約制度(定期賃貸借契約制度)」を設け、貸主、借り主の調整を図ることとしました。...

00377_「不動産なんて、一度貸したら、自分の所有ではなくなる」と言われる賃貸借契約の特徴

賃貸借契約では、一定の期間が経過すれば、当然に、借りた物を返還しなければなりませんので、もし、借り主が、借りた物を気に入るなどして、一定の期間経過後も、同じ物を借り続けたいのであれば、再度、貸主と交渉し、新たな賃貸借契約を締結しなければなりません。 民法は、「賃貸借の存続期間は、更新することができる(民法604条2項)...

00376_ノーアクションレター制度

ビジネススキームが法令に違反するのかどうかが判断できないような状況であるにもかかわらず、これを確認する手段が一切存在しないとすれば、企業は法令違反を必要以上に恐れてしまい(萎縮効果)、積極的な経済活動が阻害されかねません。 こうした事態を回避するために、規制緩和政策の一環として、ノーアクションレター(法令適用事前確認手...

00375_新規事業立ち上げ時のリスク・アセスメントの手法

企業が新規事業を検討する際、「いかに儲けるか」という積極的な検討課題とともに、「儲ける仕組が法律によって禁止されていないか」という保守的な検討課題が必ずつきまといます。 「これって、なんか儲かりそう!」という魅力的な事業であればあるほど、企業が行き過ぎた営利活動に突っ走らないように、必ず周到に規制の壁が用意されているも...