01636_法律相談の技法2_初回法律相談のゴール

初回法律相談を行うに際して、ゴールをきちんと把握しておく必要があります。 何事も、ゴールが明確かつ具体的に設定され、そこから逆算して業務を設計し運営しないと、時間と労力と費用の無駄が生じるからです。 初回法律相談のゴールは、(相談対応をする弁護士の啓蒙・教化・誘導によって) 1 相談者が、 「状況の俯瞰・客観視もできず...

01635_法律相談の技法1_相談者からサポート要求メッセージを受けた際の初動(相談実施前に行っておくべき、事前の「前提状況確認」)

1 前提 まず、相談者が何やらサポートメッセージを言語として発していてもこれを素直に受け付けるべきではありません。法律や事件対処の素人である顧客・相談者が、正しい理解と認識の下、正しいことを要求しているとは限りません。相談者(素人)が言語として発しているメッセージが、正しいものなのか、それとも正しくないもの(間違ったも...

01634_企業法務におけるリーガルマインド

「法律の実際の適用に必要とされる、柔軟、的確な判断」 一般に「リーガルマインド」などという趣旨不明、意味不明な言葉が使われることがありますが、これって何なのでしょう? 1 具体的な社会的事実や問題から、法的に重要である事実を選び出し、 法律問題として把握し、分析すること。2 関係者の言い分を公平に聞くこと。3 各問題に...

01497_弁護士を上手に使いこなすためのTIPS(コツ)

弁護士業という生業は「時間」という資源を切り売りして成り立っています。 したがって、弁護士は切り売りする唯一無二の商品である「時間」を常に意識せざるを得ず、したがって「超のつく『時間貧乏』」でもあるということです。 準備も資料なく弁護士を訪問し、ゆっくり時間をかけてこちらの話をしようとしても、経緯を話すだけで相談時間が...

01047_弁護士はウソをつくのが仕事?(教えて!鐵丸先生Vol.006)

弁護士は、クライアントの利益を徹底的に守らなければなりませんし、高度で厳格な守秘義務を負っていることから、クライアントにとって不利な事柄は黙っていても差し支えありません。 すなわち、職業倫理上、弁護士は、クライアントにとって有利なことを、詳細に、何度も何度も、証拠(と周辺の事情)をつけて、声高に主張しますし、クライアン...

00678_「外注管理部署」としての法務部の意義・価値・積極的役割

外注は恥ではないし、役に立ちます。 むしろ、 能力も経験もないのに、「オレは法務部だ。だから、法的なことは任せろ。オレがこのリスクを社内担当者として、責任を以て管理・制御し、会社の安全保障を全してやる!」「この課題は法律に関することで、しかも、自分は法務部なのに、外部の弁護士に外注してしまうと、自分の存在価値がなくなっ...

00631_ビジネス弁護士の企業法務スキルレベル測定基準

弁護士は、各種難易度の高い各種試験(司法試験予備試験、司法試験、考試<司法修習修了認定のための、いわゆる二回試験>)や教育(法科大学院)や研修(最高裁司法研修所での司法修習)を経由した上で法律専門家としての国家資格を付与されており、高い法律実務の見識とスキルを有しています。 しかしながら、弁護士資格を得るまでに習得すべ...