00888_米国の法体系2:連邦制度がもつ、不合理・非効率な負の側面
米国の実態は、連合国家であり、国際法社会のミニチュア版です。 米国の弁護士が多い、というのは、実は、米国自体では、各州が主権国家並の立法権を有しており、州ごとに法的取扱が異なるからです。 「アメリカは法律先進国」などと呼称する方もいるようですが、アメリカ法の実態を考えると、状況を正しく表した評価とは思えません。 たとえ...
米国の実態は、連合国家であり、国際法社会のミニチュア版です。 米国の弁護士が多い、というのは、実は、米国自体では、各州が主権国家並の立法権を有しており、州ごとに法的取扱が異なるからです。 「アメリカは法律先進国」などと呼称する方もいるようですが、アメリカ法の実態を考えると、状況を正しく表した評価とは思えません。 たとえ...
米国は連邦制度を採用しており、それぞれの州には、一定の範囲に関する立法権が与えられています。 他方、連邦議会は、米国憲法のArticle I Section 8(第1条8節)などによって定められた範囲においてのみ立法する権限を与えられています。 具体的に言いますと、破産や知的財産に関する法律は、連邦議会による立法権の管...
M&Aという業務課題は、「正解とやり方がわかっていて、経験さえあれば誰がやっても同じ結果が期待できる、陳腐なルーティン」ではなく、「正解がなく、定石も不明で、誰も経験がない、未知のプロジェクト」というべきものです。 買うべきか買うのを避けたほうがいいのか、買うにしてもいくらで買うべきか、目の前の企業の適正価格はいくらか...
M&Aの成功のためには、 1 「現実的な投資回収シナリオが機能する適正な買収予算」と「予算内の買収を実現するためのハードな交渉」、2 PMI(ポストマージャーインテグレーション。M&A後の統合実務)による円滑な経営統合作業、3 全体的な戦略の合理性、 のすべてが必要です。 しかし、これらはいずれも日本企業の“不得意中の...
M&Aの成功のためには、 1 「現実的な投資回収シナリオが機能する適正な買収予算」と「予算内の買収を実現するためのハードな交渉」2 PMI(ポストマージャーインテグレーション。M&A後の統合実務)による円滑な経営統合作業3 全体的な戦略の合理性 のすべてが必要です。 しかし、これらはいずれも日本企業の“不得意中の不得意...
企業がM&A話をもちかけられている場合、高値づかみして大損しないか、警戒する必要があります。 M&A(合併・買収)が、失敗例が相当数あることはあまり知られていません。 正確な調査をしたわけではありませんが、私の感覚では「M&Aの失敗例は、芸能人の離婚率とだいたい同じ比率なのではないか(おそらく90%近くが失敗)」と思い...
企業は、そこらへんの市場に「日用品」として転がっているわけではなく、経営者が丹精込めて作り上げ、育て上げた、「究極の一品モノ」です。 当然ながら、手放す方は、愛着がありますし、ちょっとやそっとでは手放してくれません。 絵画や彫刻などの美術品なら、持っているだけで、たいしたメンテナンスをしなくても傷んだり、減価したりしま...
破綻間近の企業が無理をして行うプロジェクトで、経験値の無さがわざわいし、ほぼすべて、無残に失敗し、かえって死期を早める結果になるものといえば、M&Aです。 「営業不振で頭を抱え、起死回生を狙うが、どうも妙案が浮かばない、だけど、海外行くのもリスクだし、最後に残ったカネを使って、ミラクルな一手で、華麗な復活を遂げ...
皆さん、お手洗いに行ったら、必ず、拭くべきところを拭き、流すべきものを流し、手を洗い、身だしなみを整えてからお手洗いから出てこられると思います。 たとえ、用足しの途中に、重要な電話がスマホにかかってきて、一時中断となったとしても、この手続を省略して、何も体裁をほどこさずに、電話をしながらお手洗いを出て、歩きながら電話を...
正しい命令が、正しく、予定どおり実行さえすれば、成果は「必ず」出る、といえるでしょうか。 前提として、ここでテーマにしているのは、「正解や定石がなく、常識が通用しない、イレギュラーでアブノーマルなプロジェクト」の遂行についてです。 「電車で3駅先に辿りつく」とか「電話をかけてメッセージを伝える」とかの雑用・ルーティンで...